[4日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場では、上院が税制改革法案を可決したことを受け、ドルが上昇し、対円で3週間ぶり高値をつけた。

ある市場関係者は「抜本的な税制改革が実現すれば利上げペースも速まるとの思惑がある」と述べた。下院は内容の異なる独自案を可決済みで、両院協議会で法案の一本化作業に入る。協議は今週にも始まる見通し。

別の関係者は、政権を巡る不安からドルの上値は抑えられるだろうと予想。前週には、トランプ大統領とロシアとの不透明な関係を巡る疑惑で米連邦捜査局(FBI)に虚偽の供述をしたとして訴追され、虚偽供述を認めたフリン前大統領補佐官が、トランプ氏自身が大統領就任前にロシア側と接触するよう指示したと証言する意向、と報じられた。

一部の市場参加者は、税制改革の経済効果に懐疑的な見方を示す。CIBCキャピタルマーケッツのストラテジストは、税制改革による成長率の押し上げは年間0.2─0.3%程度にとどまり、FRBが利上げペースを速める根拠にはならないだろうと話す。

ドル/円<JPY=>は一時113.08円と、11月中旬以来の高値をつけた。その後は0.3%高の112.64円。

<債券> 米金融・債券市場は、国債利回りが上昇した。上院が税制改革法案を可決し、減税法案の成立予想が広がった。

ただ「ロシアゲート」疑惑捜査に対する懸念は根強く、利回り上昇は限られた。

税制改革法案の上院可決で、トランプ大統領と与党共和党にとって、1月の政権発足以来初めての大きな成果の実現に近づいた。下院は内容の異なる独自案を可決済みで、両院協議会で法案の一本化作業に入る。

オーバーナイトのアジア時間取引では、減税期待の高まりを背景に10年債利回り<US10YT=RR>は2.42%まで上昇した。

ところがアナリストらによると、トランプ氏とロシアの関係疑惑捜査や、フリン前大統領補佐官の動きを巡る懸念が根強く、米国時間で利回りは大半の上げを縮小した。

<株式> 米国株式市場はまちまちで取引を終えた。投資家が米税制改革を見越したポートフォリオの調整を進める中、銀行株と小売株が上昇する一方、テクノロジー株は大幅に下落した。

S&P総合500種<.SPX>は一時、取引時間中の最高値を更新した。

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、外国為替市場でドル高・ユーロ安がじわりと進行し、割高感などを背景に売りが出て反落した。

米上院(定数100)は2日、法人税減税を柱とする税制改革法案を賛成51、反対49で可決した。これを受けて、外国為替市場ではドル買い・ユーロ売りが優勢となり、ドル建てで取引される金塊などの商品に割高感が生じたことから、金が売られた。

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米国内でのシェールオイル増産の動きに警戒感が広がる中、利益確定の売りなどが台頭し、3営業日ぶりに反落した。

相場は終日にわたりマイナス圏に沈んだ。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国は11月30日、ウィーンで総会を開き、現行の協調減産を9カ月延長して2018年末まで延長することで合意。OPEC主導による協調減産の再延長は市場ではおおむねポジティブな材料として受け止められているが、これを受けて原油価格が一段と上昇すると、米国産シェールオイルの増産に拍車が掛かり、減産効果が相殺されてしまうとの不安も広がっている。