12月1日、一部の投資家は、利回りを追求してタジキスタンやイラクが新規に発行したソブリン債など従来の投資対象から外れた債券の物色に踏み込んでいる。写真は中国人民元と米ドルの紙幣。シンガポールで6月撮影(2017年 ロイター/Thomas White/Illustration)

[ニューヨーク 1日 ロイター] - 一部の投資家は、利回りを追求してタジキスタンやイラクが新規に発行したソブリン債など従来の投資対象から外れた債券の物色に踏み込んでいる。だが、結果として価格は割高で入手さえ困難だったことが判明したという。

 新興国市場の債券はここ数週間、流通市場でこそ地合いが若干悪化しているが、ソブリン債や社債の利回り低下傾向を受け、パナマの銀行マルティバンクやバハマ、ナイジェリアの新発債は軒並み大幅な応募超過となった。

 これは新興国市場の発行体にとっては朗報であり、従来は「投資適格級」の発行体にのみ与えられた低金利での資金調達が可能になった。だが、リスクの高い資産の価値が適正評価されない事態に結び付く可能性がある上、長期的には今後の新規発行で発行体に表面利率を引き下げるよう促すことでバリュエーションの精度が低下する恐れもある。

 こうした状況を踏まえ、一部のファンドは新興国市場債への投資を縮小している。

 T・ロウ・プライスの「エマージング・マーケッツ・コーポレート・ボンド・ファンド」のポートフォリオマネジャー、サミー・ムアディ氏は2017年の途中から新発債の購入を減らしたという。

 同氏は「中南米の航空会社や中国の不動産会社を含めた格付け『シングルB』の発行体の新発債で選別の基準を厳格化した」と述べた。