[ブリュッセル 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)のモスコビシ欧州委員(経済・財務・税制担当)は、欧州委が6日に公表するユーロ圏統合深化に向けた提案について、EU全体の統合強化とユーロ圏の各機関の説明責任向上を意図したものになると明らかにした。

統合深化はユーロ圏の危機対応力を高める狙いがあるとしたうえで、「ユーロ圏とEU全体の統合強化を通じて欧州の結束を促進し、ユーロ圏の組織をより民主的で効率的にする」という2つの基本理念に沿った内容になると説明。

ユーロ圏外のEU加盟国は統合強化により自国の地位が低下すると懸念しているため、欧州委の提案はこれに対応した格好。

欧州委はまた、フランスのマクロン大統領が提唱するユーロ圏共通の予算や財務相ポスト、ユーロ圏議会の創設を提案に盛り込む見通し。ユーロ圏の常設金融支援機関である欧州安定メカニズム(ESM)を欧州版の国際通貨基金(IMF)である「欧州通貨基金(EMF)」に衣替えさせる構想や、ドイツが支持する市場圧力を利用した財政運営メカニズムの導入も提案に含まれる。

このほか、共通銀行預金保護制度の整備も提案する。

モスコビシ氏は、欧州委が、現在はユーロ圏諸国の所有となっているESMをEU機関に変更することを提案する予定だと明らかにした。

「ESMを現在のような政府間機関にとどめるわけにはいかない。欧州議会の管轄下に置く必要がある」と述べた。

ただ、ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のデイセルブルム議長はこれまで、ESM改革案に賛同する加盟国は限られていると述べている。

欧州委はまた、共通の財務相ポストについて、ESMを所管し、欧州委の上級委員を兼務することを提案するが、加盟国から幅広い支持を得る可能性は低いとみられる。