社内でいきなり頑張らない
会社の外で自分の“港”を持とう

 では、もし自分が「指示待ち人間」の烙印を押されてしまったとしたら、どうすればいいのだろうか。

「まず私が言いたいのは、“自分は指示待ちで、ダメな人間なんだ”と決めつけないことです。こういった職場での悩みを抱えている人にとって、会社は安全な場所ではありません。社内では指示待ちを通してもいいですが、会社の外では自分の素直な気持ちを表現できる場所を何としても作ってください。家族、恋人、友達、モノ、趣味など何でも構いません。いってみれば漁師さんが海から帰ってくる“港”のような場所。疲れた心と体が休まる、優しい気持ちになれる場所の確保です。今の僕には樹木も港です。時々街中で実際に触って、しばらく佇んでいます。そうするとパワーが湧いてくるんです」(山田氏)

 自分にとって安全な場所ではない会社で自分にむち打って頑張れば、さらに疲弊して苦しむことになってしまう。まずは社外で自分を表現できる場所づくりを持つことが有効なのだ。

 加えて山田氏は、指示待ちは責められる特性ではなく、むしろ「効率性追求の結果」だと考えることもできるという。

「会社という組織は、指示をする人とされる人がいて、指揮命令系統があるからこそ回っています。自分が好き勝手に動いて失敗するぐらいなら、最初から指示を仰ぎながら進めた方がリスクが少ないと考えるのは、そう不自然なことではありません」

「それに、世の中には指示をしたがる上司というのも多いですから。むしろ上司に気持ちよく指示を出してもらえるように、おだても含めたうまい投げかけ方を修得した方がいいかもしれませんね」