近畿圏は狙い目がハッキリ
最も重視すべきは立地

◆図表2:中古騰落率ランキング(近畿圏編)

(出典)住まいサーフィン 拡大画像表示

 それでは、「近畿圏の中古騰落率ランキング」を見てみよう。最初に言えることは、10%以上の値上がり幅がある物件は、大阪市と京都市にしかないことだ。その他はマンション立地として不利であることは理解しておいた方がいい。

 エリア別に見ると、京都では高層の建物が建てられない。街の由来からも大規模物件は市街地には非常に少ない。前述の「7つの法則」に当てはまるタワーや大規模物件は、そもそも存在しにくい環境にある。

 そこで重視されるのは立地である。それも稀少立地ほど値上がりする傾向が強い。総戸数が少なくても代替性がない物件は、何にも代え難い価値があると考えた方がいい。

 大阪では駅近タワーマンションが多数ランクインした。マンション立地は職住近接を重視されることから、大阪市内はマンション立地と言えるので、東京と同様の傾向が出やすい。駅近や規模が大きいものは有利というのも東京に似ている。

 儲かる確率の課題として、過去に同一属性の物件がない場合には確率にも反映されにくいことが挙げられる。たとえば、タワーや徒歩1分の物件などがそれに当たる。過去事例がなければ、確率には薄まって反映されてしまう。しかし、確率が低くても周辺での実績がないだけで、稀少性があると判断されるのであれば有望視することができるので、見極めは慎重に行いたい。

 今回の検証で、基本的な法則性はそれなりの確率通りに結果が生まれることがわかった。しかし、それはあくまでも過去の成功事例が出た確率を表しているのであり、時代は少しずつ変化しているというのが実態であることもわかった。3LDKから2LDKへ、郊外でも地域一番となるようなランドマーク物件が強いなどの知見を蓄積していくことによって、物件選択の幅が広がっていくのだと思う。

 その意味で、周辺で供給された物件の中古騰落率は、スタイルアクトが運営する「住まいサーフィン」上で常時掲載しているので、事前に確認をしておけばある程度未来を予想することもできるようになるだろう。自宅選びは自分の資産形成として1000万円程度変わってくる可能性があるだけに、見識を広げてもらえれば幸いである。

(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖有人)