最初の印象をうまくつくれば
相手との関係性が変わる

 たとえば僕の場合なら、サングラスをかけてテレビに出ていた時代には、「怖い人なのではないか」と思われていることがとても多くて、実際に会って話すと「本当は怖くないんですね」とよく言われたものです。

 見た目の怖いヤンキーがおばあさんを背負っていたらいいヤツになり、逆に清廉潔白そうな政治家がちょっとした失言でイメージを崩したりする。

 僕は、この「第ゼロ印象」が大事だと思っているのです。

 今はブログやツイッターなどのツールがたくさんあります。ですから実際に会う前に、自分をどういうキャラクターで見せていくかを考えてみる。

「ふーん、こういう人なのか」という第ゼロ印象をつくってから会えば、それをうまく“利用”することで登場感を演出することができます。

 こうして最初の印象をうまくつくることができれば、相手との関係性が変わります。そして「気づき」を変えるのです。

 細かい話で言えば、飲み会にも「登場感」があります。面白いのは、遅れてきた人がスターになること。また、先に帰る人も「なんでおまえ、帰るの?」なんて言われてスターになる。

 飲み会での最高の演出は、遅れてやってきて先に帰ること。これをすごくうまくやる人がいます。そして、そういう人とは、なぜかもう一度飲みたいと思うのです。

 


「登場感」と「第ゼロ印象」を大事にする

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25年以上も、さまざまな番組や商品を「企画」することを仕事にしている筆者。成功する企画と失敗する企画を分けるポイントは何なのかについて、ずっと考え続けてきた結果、もっとも重要なのは「気づき」。この世の中は「気づき」だけで回っているといっても過言ではない、と主張します。筆者が、「企画」を生み出す3ステップは、その頭文字のとおり「き/気づいて」「か/考えて」「く/比べる」。そう、最初のステップは「気づき」。この「気づき」がなければ、企画は生まれることがないのです。「企画は記憶の複合」と筆者は言います。それまでに自分が見たこと、聞いたこと、経験したこと、そうしたいくつかの「記憶」が結びつくことで、企画は生まれるのです。本書は、筆者がさまざまな企画を手がける中で得た、気づける人になるためのトレーニング方法やテクニックをまとめたものです。

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