トロントのグレン・グールド・スタジオそばの銅像と記念撮影する坂本龍一(2007年)

 12月13日から17日まで、青山の草月会館、そのすぐ近くのカナダ大使館を会場として行われる『グレン・グールド・ギャザリング(GGG)』。

 今年2017年はカナダが生んだ伝説的ピアニストのグレン・グールドの生誕85年と、カナダ建国150年の年でもある。これを記念してグールドともゆかりのふかい日本で行なわれるのがGGGだ。

 イベントのキュレーターは小学生の頃より熱狂的なグールドのファンであり、演奏スタイルなどにも大きな影響を受けた坂本龍一。ファンであるだけでなく、これまでグールドの名演を集めたコンピレーションCDを編纂したり、トロントのグールドのスタジオでレコーディングを行なったこともある坂本は、キュレーションにあたってこう語っている。

「世界各国で研究されつくしているグールドに関して、新機軸での紹介というのは難しい。それよりもグールドの演奏や音楽に対して別の面から光を当ててみたい」

 そのために考案したイベントの柱が、15〜17日に草月ホールで行われるコンサート。坂本龍一自身をはじめ、映画『レヴェナント:蘇りし者』の音楽でコラボレートをしたドイツのアルヴァ・ノト、同じく長年のコラボレーターのオーストリアのクリスチャン・フェネス、そしてクラシック界のみにとどまらず多方面で活躍するルクセンブルグ出身のピアニスト、フランチェスコ・トリスターノの4者が、それぞれグールドの音楽を“リモデル/リワーク”するものとなる。

 “リモデル/リワーク”とは、対象の音楽を再構築して新しい魅力を発見するという行為で、リミックス的な行為と考えればわかりやすい。

 4者ともこれまで自身の活動の中でエレクトロニクスを駆使した“リモデル/リワーク”作品を多く発表しており、このGGGでの豪華な4者コラボレート・ライヴはグールド・ファンのみならず、電子音楽、現代音楽ファンも必見だろう。

 計5回のこのコンサートに付随して行われるのが、グールドを語る対談、鼎談のトーク・イベント。グールド研究の第一人者である宮澤淳一、浅田彰、サカナクションの山口一郎、音楽雑誌発行人の國崎晋、坂本龍一など顔ぶれは多彩。

 さらに、草月会館、カナダ大使館では新作も含むグールドの関連ドキュメンタリー映画、ならびにグールドが愛し100回以上観賞したと言われる勅使河原宏監督の映画『砂の女』などの上映イベントが行われる。

 また、イベント期間中、草月プラザ(エントランス)では、坂本龍一制作のサウンド・インスタレーション作品も展示されるほか、15〜17日の3日間はカナダのアンビエント・ミュージックのアーティストであるロスシルのコンサートも開催される。

 坂本龍一らの“リモデル/リワーク”コンサートとトーク・イベント以外はすべて入場無料のイベントとなるが、カナダ大使館で行われる映画上映のみは、場所柄カナダ大使館への事前登録が必要となるので要注意(詳しくはGGG公式サイトで確認を)。

https://www.gggathering.com