経営 X 人事

国家資格にもなった「キャリアコンサルタント」の機能とは

キャリアコンサルティングの6つの機能

 私は、2001年から企業内で進めてきた中で、キャリアコンサルタントの機能は次の6つであると考えています。

1・アンテナ機能
2・相談機能
3・問題解決機能
4・連携機能
5・人材育成機能
6・提案機能

以下で、それぞれの機能について解説します。

1・アンテナ機能

 これは、社員との面談を通して、社員だけでなく、職場の状況も知る、ということです。雰囲気や人間関係、上司のマネジメントの実態など、必ずしも「問題」を明るみに出すことを目的とするわけではありませんが、「イキイキと働ける職場」を作るための基礎情報を知ることができますし、「リスク管理」にもつながります。

2・相談機能

 前述のように、職場での人と人とのコミュニケーションが希薄になりがちな昨今、それを支援する立場として専門スタッフがキャリア相談を行うことは、管理職にとってだけではなく、経営にとっても大切な役割だと言えます。

3・問題解決機能

 上司部下のコミュニケーションやハラスメント、メンタル不調など、働く場所で個人が見舞われるさまざまな問題に対応する機能です。これまでも社内の組織が仕組みとして、諸問題の解決にあたってきたのですが、重要なのは、アンテナにかかり、本音ベースの相談を受けていれば、問題解決へのきっかけになる、ということです。

 前述しましたが、伊藤忠商事では「キャリアカウンセリング室」を組織の名称としていました。文字通り、カウンセリング=相談を、その最初の役割としました。ただ、ここではコンサルティングもカウンセリングと同義として、話を進めます。

 働く人が抱える問題や課題を聴き取り、解決に向けて本人が考えて動けるようになるのを支援するのが、キャリアコンサルティングの最も本質的な役割です。

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「企業内キャリアコンサルティング」入門

2016年4月より国家資格となったキャリアコンサルタント。厚生労働省は企業内にキャリアコンサルタントを置き、従業員のキャリア支援を促進することを唱道している。本連載は、他社に先駆けて2001年に伊藤忠商事でキャリアカウンセリング室を創設して初代室長となり、退職後もライフワークとして「企業内キャリアコンサルティング」の普及に努めている浅川正健氏が、キャリアコンサルティングの望ましいあり方と、実際のコンサルティング事例を解説する。

「「企業内キャリアコンサルティング」入門」

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