[8日 ロイター] - <為替> ドルが対ユーロ、対円で上昇。米雇用統計では就業者数予想を上回る増加となったが、賃金の伸びは予想を下回ったことが失望視され、振れやすい地合いとなった。

雇用統計で平均時給は前月比、前年比とも予想を下回った。BNYメロン(ボストン)のシニアグローバル市場ストラテジスト、マービン・ロー氏は「賃金圧力に欠けることで、次回の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを回避することはないが、2018年の新議長の下で論点になる」と述べた。

雇用統計発表でドルは対円で上げ幅を失った。終盤は0.4%高の113.52円。ユーロは横ばいの1.1767ドル。ドル指数は0.1%上昇し93.899。

ポンドは軟化。欧州連合(EU)離脱条件での大筋合意で上昇したが、その後は利食い優勢となった。ソシエテ・ジェネラルのマクロストラテジストは「(交渉は)単に次の段階に進んだだけとの受け止め方だ。12月の金曜とあり、ポンドを買いあげ、リスクを抱えたまま週末を迎えようとはしなかった」と述べた。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りはほぼ横ばいとなった。朝方発表された11月の雇用統計で雇用者数は底堅く増加したものの、時間当たり賃金の伸びが予想に届かなかった。市場ではインフレは抑制された状態が続くとの見方が出ている。

終盤の取引で10年債<US10YT=RR>利回りは2.38%。雇用統計発表直後は低下したが、その後統計の中身が消化されるに従い下げは解消された。2年債<US2YT=RR>利回りは1.80%と、ほぼ横ばい。

シュワブ金融リサーチセンターの債券部門責任者、コリン・マーティン氏は雇用統計について、「雇用者数の面ではかなり堅調な結果となったが、時間当たり賃金はやや懸念材料となり、朝方の市場ではその点が意識された」としている。

ICONアドバイザーズのプレジデント、クレイグ・キャラハン氏は、「インフレ率が2%近辺で膠着状態になっているとの見方がこの日のニュースだけでなく、過去数カ月に出てきたニュースでも変わっていないという事実が債券市場に影響を及ぼしている」と述べた。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 続伸して取引を終えた。11月の雇用統計が堅調な内容となり、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げが確実となったほか、来年の経済見通しに対する楽観的見方が株価を押し上げた。 マイクロソフト<MSFT.O>、アップル<AAPL.O>、オラクル<ORCL.N>などハイテク株が今週初めの軟調地合いから回復を続けていることも上昇要因。 雇用統計では就業者数が予想を上回ったほか、平均時給は前月比0.2%増と前月の0.1%減から回復したが予想の0.3%増は下回った。 TDアメリトレード(シカゴ)の首席市場ストラテジスト、JJキナハン氏は「悪かった点は賃金の伸びが予想ほどでなかったことくらいで、総じて良好な雇用統計だった」と述べた。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 堅調な米経済指標などを背景に投資家のリスク選好意欲が続く中、安全資産とされ る金には売り圧力がかかり、続落した。中心限月2月物の清算値は前日比4.70ドル (0.38%)安の1オンス=1248.40ドル。週間ベースでは2.6%安となった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 中国の原油需要拡大やナイジェリアの石油業界ストをめぐる懸念などを背景に続伸 した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値前日比0.67ドル(1.18%) 高の1バレル=57.36ドル。ただ、週間では1.71%下落し、マイナスでの越週は これで2週連続となった。2月物の清算値0.69ドル高の57.44ドルとなった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]