[ニューヨーク 8日 ロイター] - 11日から始まる米株式市場では、新年を控えて「タックスロス・セリング」が出やすくなりそうだ。今年に入ってからさえない値動きとなっていた株式が回復する見込みは薄い。

タックスロス・セリングは含み損が出ている株式を売ってキャピタル・ゲイン税の負担を減らしたり、なくしたりするための節税戦略。「毎年12月の慣行」(市場関係者)だ。

2016年をみると、S&P総合500種<.SPX>構成銘柄の中で同年に入ってから下げがきつかった株式には12月に売りがかさんだ。旅行サイト大手トリップアドバイザー<TRIP.O>は月間で4%値を下げ、16年通年の下落率は約46%となった。医薬品会社バーテックス・ファーマシューティカルズ<VRTX.O>は12月に約10%安となり、通年の下落率は41.5%に達した。

こうした売りは市場関係者が「1月効果」と呼ぶ事象をしばしばもたらす。これは小型株を中心とする株式が12月に節税目的とみられる売りにさらされた後、年明け1月に反発することを指す。

実際、今年1月にはトリップアドバイザーが月間ベースで14.1%高、バーテックスが16.6%高となった。

しかし、こうした買いのチャンスをもたらしそうな株式を割り出すのは一段と困難になっている。

タックスロス・セリングが12月に発生するとは限らなくなってきているためで、データトレック・リサーチ(ニューヨーク)の共同創業者ニコラス・コラス氏は「タックスロス・セリングは年末商戦のようなもので、年々時期が前倒しされるようになっている」と指摘する。