[東京 12日 ロイター] - SMBC日興証券の清水喜彦社長は、ロイターとのインタビューで、2018年1月のSMBCフレンド証券との統合でリテール部門を一段と強化して、19年までに証券界で圧倒的2位を目指すと述べた。

メガバンクで人員削減の動きが出ているのとは対照的に、SMBC日興は営業スタッフを2019年4月に約3900人まで増やす計画。清水社長が16年に就任した際は、15年9月に約2090人だった営業人員を19年4月に約3200人まで増員する計画だったが、増加幅を上乗せした。

清水社長は「当社はトップライン収益の7割をリテールが稼いでいる。ここで戦力の投入もせずにがんばれと言うのは間違いだ」と述べた。

5大証券(野村、大和、SMBC日興、三菱UFJ、みずほ)の2017年4―9月期の営業収益は、野村ホールディングス<8604.T>が9303億円、大和証券グループ本社<8601.T>が3362億円となっており、日興はフレンドと合算しても1989億円にとどまり、上位2社に水を空けられている。

清水社長は、証券各社の事業分野が異なるため、SMBC日興の事業構成を基準に他社の業績を計測し直した数値で、業界内での圧倒的2位を目指すとした。

一方、米国の投資銀行部門では、自前の人材を育成するだけでなく、必要に応じて外部から専門人材をチーム単位で獲得し、同部門を強化する方針を示した。

インタビューでの主なやり取りは次の通り。

――SMBC日興証券は、2019年までに証券界で「圧倒的な2位」になるとの目標を掲げる。

「総合証券の業務は、国内証券、ネット証券、海外、アセットマネジメント、投資銀行部門、信託などさまざまだ。5大証券で見ると、会社ごとに決算に入れている事業と入れていない部分とがある。単純比較は難しいので、われわれの事業にそろえて他社比較をして『圧倒的2位』の立場を獲得したい」

「われわれの分析では、16年上期は5社中の4位だったが、16年下期は3位、17年上期は2位にまで浮上した。しかし、競争相手との差はわずかにとどまっており、まだ不満だ」

「景気がおかしくなると、規模が大きいほど不利になる。しかも、銀行を持っていない証券はキャッシュ・フローが厳しくなる。圧倒的な2位になれば、景気が悪くなれば逆転できるチャンスが出てくるだろう」

――どの分野の強化が必要と考えるか。

「全ての分野が課題だ。しかし、社長就任時にリテールの人員を増やすと言ったら驚かれたが、われわれはトップライン収益の7割をリテールが稼いでいる。ここで戦力の投入もせずにがんばれと言うわけにはいかない。(フレンド証券との統合で)1650人の職員が日興に合流する。そのうち850人くらいが営業職だ」

――ホールセール部門の強化について。米国では2016年に投資銀行の専門チームを立ち上げた。

「満足はしていないが、前に進んでいる。あくまでオ-ガニックに育てる前提で努力するが、いいものがあれば買収することもいとわない。もっとも、買収するのはチームまでで、会社を丸ごと買ったらコントロールできない」

――SMFGにおける銀証連携の課題は。

「今まで銀行から証券に人が呼んで来ていたが、これからは証券から銀行に人を送る。SMFGとしては、直接金融と間接金融のツインターボ・エンジンで前進する。リテール業務ではすでに30人を送っている。今度はホールセール業務でも人を出す。若い層を銀行に送りこんで主張すべきことを主張し、学ぶものは学んでもらわないといけない。そうすれば、銀行サイドの意識も変わっていくと思う」

*このインタビューは、5日に実施しました。