人に代わって、金融工学に基づいたロボットが資産運用のサポートを行うロボアドバイザーが個人投資家の間で人気を集め、今、利用者が急増している。しかしながら、国内のロボアドバイザーは、欧米に比べて利用料が高く、またロボットに資産運用を全て任せることに不安を覚える個人投資家も多い。こうした状況に一石を投じるのが、マネックス証券の「マネックスアドバイザー」だ。

マネックス証券
オペレーション・システム部
シニアマネジャー
斎藤翔太 マネックス・ラボ長
マネックス証券 オペレーション・システム部 シニアマネジャー
斎藤翔太 マネックス・ラボ長

 マネックス証券のロボアドバイザー「マネックスアドバイザー」は、投資経験者はもちろん初心者に対しても、最適な資産運用・資産形成のアドバイスを行う。その特徴は大きく四つあると、斎藤翔太マネックス・ラボ長は言う。

①ロボットが顧客の相場見通しに沿った最適なポートフォリオ (資産配分)を提案する。
②確たる相場見通しを持っていなくても、プロの市況見通しをポートフォリオに反映させることができる。
③国内ETFを投資対象として、リアルタイムの売買が可能。
④サービス利用料は、運用する資産に対して、業界最低水準の年率0・3%(税抜き)。

自分の相場観で
ポートフォリオ作成

 まずは、相場見通し。難しい判断をする必要はなく、簡単な質問への回答を三つの選択肢から選ぶだけでいい(画面1参照)。「景気の動向は、ビジネスパーソンなら日々肌で感じているはず。その感覚を基に答えを選んでいただければいいのです」と斎藤マネックス・ラボ長は語る。積極的に投資をしたい地域や株式、為替などの相場に関する五つの質問に答えるだけで「目標ポートフォリオ」が自動的に作成される。

 一般的なロボアドバイザーが、顧客の運用リスク許容度をベースにポートフォリオを組むのに対し、投資初心者にも相場観を聞く理由は、「ロボに任せきりにせず、積極的に関わって自分の意志を反映させた資産運用をしてほしい」という思いがあるからだ。少し投資に慣れてきたら、さらに詳細な質問に答えて、自分に合ったポートフォリオに変更することもできる。2000以上の組み合わせの中から、最適なものが見つかるはずだ。

 判断に迷うときは、専門家の市況見通しを反映させることもできる。同証券の広木隆チーフ・ストラテジストが配信する「マーケットの歩き方」、世界最大の資産運用会社であるブラックロックが提供する「マネックスアドバイザー」専用レポート「BLACKROCK OUTLOOK」の見通し情報を目標ポートフォリオに反映させることができる。

ブラックロック・ジャパン
ETF事業部
シニア・ポートフォリオ・ストラテジスト
新井洋子 ディレクター
ブラックロック・ジャパン ETF事業部 シニア・ポートフォリオ・ストラテジスト
新井洋子 ディレクター

 ブラックロック・ジャパンの新井洋子ディレクターは、「BLACKROCK OUTLOOK」を「ブラックロックがグローバルに発信している市況見通しを日本のお客さまに分かりやすく提供したレポート」だと説明する。国内の人気ストラテジストの相場観に加えて、個人では収集しにくい海外の一級の投資情報が得られることは、大きなメリットだ。