ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

其の4「己を行うて恥あり」(論語)
閣僚・官僚の失言はなぜ続くのか

江上 剛 [作家]
【第4回】 2011年12月13日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 私の好きな言葉に「行己有恥」(己を行うて恥あり)と言う論語の言葉がある。

 論語は、今から2500年以上も前の中国の聖人孔子の言葉を弟子が編纂したものだが、その中の子路篇にこの言葉はある。

 どのような人を「士」というか。

 「子貢問うて曰く『如何なるこれこれを士と言うべき』子曰く、『己を行うて恥あり。四方に使いして君命を辱めざる、士と言うべし』」

 意味は、読んで字のごとくだが、子貢が、孔子に、「どのような人物を士と言うべきでしょうか」と尋ねた。

 すると、孔子は、「志を立て、命懸けで責任を果たし、恥になるような行いをしない。国家使節として本国を出て諸国の諸侯たちの元に向えば、君主の命令を立派に果たし、その名を辱めることがないような人物なら、士と言ってよい」と答える。

 なぜこの言葉を思い出したかと言えば、沖縄普天間基地移転問題に関する次のようなごたごたが続いているからだ。

 自民党時代から民主党に政権交代し、「宇宙人」鳩山由紀夫元首相が、「最低でも県外」と宣言した時からおかしくなった。すったもんだで沖縄とアメリカの信頼を失った挙句、退陣した。その後を受けた菅直人前首相も何も出来ず退陣。今度の野田佳彦首相は、とにかくアメリカとの関係を修復したいという一念から、なにがなんでも辺野古沖に移転させようと動き始めた。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

江上 剛 [作家]

えがみ ごう/1954年1月7日兵庫県生まれ。本名小畠晴喜(こはた はるき)。77年3月早稲田大学政経学部卒業。同年4月旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。高田馬場、築地などの支店長を歴任後、2003年3月同行退行。1997年に起きた第一勧銀総会屋利益供与事件では、広報部次長として混乱収拾に尽力する。『呪縛 金融腐蝕列島』(高杉良作・角川書店)の小説やそれを原作とする映画のモデルとなる。2002年『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。以後、作家に専念するも10年7月日本振興銀行の社長に就任し、本邦初のペイオフを適用される。


逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

作家・江上剛氏は、その人生で2回も当局による強制捜査を経験した。その逆境にあって、心を支えくれたのが、「聖書」「論語」「孫子」などの古典の言葉である。ビジネス界に身を置けば、さまざまな逆風にされされることも多い。どんな逆境にあっても、明るく前向きに生きる江上剛氏が、柔術ならぬ“剛術”で古典を読み解き、勇気と元気の“素”を贈る。

「逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―」

⇒バックナンバー一覧