[ワシントン 14日 ロイター] - 米金融安定監督評議会(FSOC)は14日、各金融監督機関に対し、業界内の技術革新に伴うリスクを注視するよう求めた。ITと金融が融合した「フィンテック」やビットコインなどの仮想通貨が従来の金融サービスを阻害する恐れがあると警告した。

FSOCは「技術の新たな応用は阻害要因となる可能性があり、予測が困難なリスクや脆弱性を生じさせる恐れがある」としたうえで、当局に対し新たな商品やサービスの特定・調査を継続するよう求めた。

FSOCは金融システムのリスクに対応するために創設された機関で、金融監督当局のトップで構成されている。今回のコメントによって、当局がビットコインやネット銀行、ブロックチェーン(分散台帳)などの新規分野に監督権限を拡大させることを視野に入れていることがあらためて示された。

FSOCはサイバーセキュリティーに関する規則を強化することも提案し、金融監督当局にサードパーティーのサービスプロバイダーを監督する権限を与える法案を可決するよう議会に求めた。

トランプ大統領は経済成長を押し上げるため金融規制緩和を進める方針を掲げており、金融業界ではFSOCの動向が注目されている。

トランプ大統領就任後初めてとなった今回の年次報告書でFSOCは、将来の潜在的なリスクを監視しながら可能な分野で規制を緩和するよう各当局に求めた。

「金融監督当局は可能な分野で金融システムの強さを損なうことなく、引き続き規制の重複などに対処し、時代遅れの規制を見直すとともに、金融機関の規模や複雑さに応じて規制を調整する必要がある」とし、銀行の自己勘定取引を制限する「ボルカールール」について見直しを行うよう各当局に求めた。

FSOCはムニューシン財務長官がトップを務める。財務省は既に規制の見直しに関する提案を公表しており、ムニューシン長官はFSOCがこの取り組みを主導すべきだとしている。

*内容を追加しました。