[東京 19日 ロイター] - 出光興産<5019.T>が進める昭和シェル石油<5002.T>との経営統合計画の先行きに再び不透明感が強まってきた。合併に反対する出光創業家による株式買い増しが明らかになり、株主総会での決議の行方が見通しづらくなった。

出光興産が7月に実施した公募増資の結果、出光昭介氏ら創業家の議決権比率は株主総会で拒否権を発動できる3分の1超を大きく下回ることになり、暗礁に乗り上げていた統合計画が動き始めるとの見方が広がっていた。

ところが創業家側が18日に提出した変更報告書によると、出光興産株を2%近く買い増し、保有比率は18.2%になった。出光美術館と出光文化福祉財団の保有分を含めると、保有割合は合計で28%を超えるとしている。

創業家代理人は「今後の株式取得に関しては未定」としている。

他の株主の協力を得ずに合併の特別決議を阻止できる3分の1超の議決権比率には、少なくとも5%程度足りず、その分を買い増すには19日の株価で単純計算して440億円もの資金が必要となる。

ただ、「株主総会を欠席する株主も一定数いるので、必ずしも3分の1超の議決権を持つ必要はなく、それよりも少ない保有割合で阻止できる可能性もある。他の株主の議決権行使によってはどうなるか分からず、状況は混沌としてきた」と指摘するアナリストもいる。

(浦中 大我)