[東京 19日 ロイター] - 元日銀理事の山本謙三・NTTデータ経営研究所会長は19日、ロイター・ブレーキングビューズのパネルディスカッションで、2018年に日銀がゼロ%の長期金利目標を小幅引き上げる可能性があると指摘した。技術革新は物価下落要因になり得るとも述べた。

山本氏は、2018年の日銀の金融政策運営について「現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の枠組みを大きく変更することはないだろう」との見通しを示した。

そのうえで「物価が思った以上に上昇するならば、長期金利目標を現行のゼロ%程度から数十ベーシスポイント引き上げるマイナーな調整はするだろう」との見解を示した。

その理由として、長期金利をゼロ%に抑える期間が「長過ぎると物価目標が2%に達するときに長期金利が急激に上昇し、悪影響が大きいため」と説明した。

今後の物価動向を見るうえで「人手不足による上昇要因と、技術進歩による下落要因の双方を考慮する必要がある」と指摘。

例えば、インターネットによるテレビ電話スカイプの普及で、英会話のレッスンが遠隔地でも受けられるようになりつつあり、英会話教師の賃金下落要因になると分析した。

人手不足の解消には「高齢者が労働市場に残るよう、どのように説得できるかがカギ」と指摘した。

講演は英語で行われた。

(竹本能文 編集:田巻一彦)