英語で「声かけ」してみよう

語学は最終的には「触れる時間」がものを言いますから、未就学児であれば親子の時間を活用しない手はありません。「英語のお勉強の時間」を特別に区切るのではなく、日々の何気ないシーンのなかに英語を取り入れるようにしましょう。まさに活動(アクティビティ)に基づいたアプローチです。
いちばんシンプルなのは「Good morning. / Good night. / Thank you!」など、親子間のあいさつです。そのほかにも、こんな声かけを英語でやってみるのもいいでしょう。

◆褒めるときの声かけ
・Great job!(すごいね!)
・I am proud of you.(立派だね)
・I can tell you have tried hard.(がんばったね)
・You found a good way to do it.(いいやり方を見つけたね)
◆考えさせる声かけ(youを強調して言ってみましょう)
・Look! What is that?(見て! あれ何?)
・What do you think?(どう思う?)
・What do you like?(何が好き?)
・How many are there? Let's count.(いくつある?数えてみよう)
◆ジングル(短い歌)を使った声かけ(どんなメロディでもOK)
♪ Clean up, clean up! Everybody everywhere!(みんなでどこでもお片づけ!)
♪ See you later alligator! After while crocodile!(さよなら三角、また来て四角)
♪ If you are happy and you know it [clap your hands]※!(幸せなら手をたたこう)
※ [ ]内をたとえば「go to bed(寝ましょう)」「let's sit down(座りましょう)」のように、子どもにやってほしいことに変えてみるのもおすすめです。

ほかにも、料理や掃除のお手伝いをしてもらうときに、ちょっと英語を織り交ぜるだけでも、英語への関心は高まります。くどいようですが、このときも日本語で意味を説明する必要はありません。

僕もかつて、言葉を覚えはじめたばかりの長男と外出した際は、「What's that?」とよく尋ねるようにしていました。息子は「It's a tree!」「Train!」などと楽しそうに答えていましたし、単語を知らないときは「It's a cucumber. Cu-cum-ber!」と僕が教えていました。
日本語でも「これな~んだ?」と子どもに問いかけて遊ぶことがあると思います。本当に何気ないことですが、人間はこうして言葉を覚えていくわけですから、英語でも同じことをしてみましょう。

(本原稿は斉藤淳・著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』から抜粋して掲載しています)

※注
記事中の参照文献・おすすめ教材などは、こちらのサポートページでご確認いただけます。
「世界最高の子ども英語」専用サポートページ
https://booksdiamond.wixsite.com/childenglish

【著者紹介】斉藤 淳(さいとう・じゅん)
J PREP斉藤塾代表/元イェール大学助教授/元衆議院議員。
1969年、山形県生まれ。イェール大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。研究者としての専門分野は比較政治経済学。ウェズリアン大学客員助教授、フランクリン・マーシャル大学助教授、イェール大学助教授、高麗大学客員教授を歴任。
2012年に帰国し、中高生向け英語塾を起業。「第二言語習得理論(SLA)」の知見を最大限に活かした効率的カリキュラムが口コミで広がり、わずか数年で生徒数はのべ3,000人を突破。海外名門大合格者も多数出ているほか、幼稚園や学童保育も運営し、入塾希望者が後を絶たない。
主な著書に、『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』(ダイヤモンド社)のほか、10万部超のベストセラーとなった『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(KADOKAWA)、『10歳から身につく 問い、考え、表現する力』(NHK出版新書)、また、研究者としては、第54回日経・経済図書文化賞ほかを受賞した『自民党長期政権の政治経済学』(勁草書房)がある。