自分の行動を論理的に決定しよう!

 論理の反対語として、よく「感情」とか「直観」「情緒」などの言葉が用いられます。私もまだ修行中ではありますが、みなさんは普段、自分の行動をどれくらい理性や論理で決めているでしょうか。

 恐らく、つい食べたいものを手に取ってしまったり、眠くなったら寝てしまったりと、感情や欲求に左右されてしまうことも多いのではないでしょうか。

 先ほどご紹介した計画の立て方のポイントは、過去の計画と今回の計画を比較し、自分の行動を論理的に決めていることです。

 計画は論理的なもののように思えて、意外と直観的に「エイヤッ!」と決めてしまうことがあります。

 しかし、先ほどの3つの質問を生徒に投げかけることで、直観で決めてしまったことを取り除き、論理的な計画に変えます。過去の反省を踏まえて改善を繰り返すことで、限りなく理想の状態に近づけられるのです。

 私は常々、「自分に100点を出すな」と言っています。テストで100点を取るのは喜ばしいことですが、自分に100点を出すのはよいことではありません。

 自分に99点の高得点をつけてもよいし、まったくダメだったから5点をつけることもあるでしょう。しかし、自己採点が100点になったら成長が止まります。常に反省と対策を繰り返し、工夫することが大切です。

 そのためには、前回と「同じ」ことをしてはいけません。失敗してもいいから工夫をします。前回と「違う」ことを試してみて「同じ」失敗を繰り返さないようにするのが、勉強においても基本中の基本です。

 これは仕事とまったく「同じ」だと思います。実際、私が社会人になってから身につけた方法を、受験勉強にも当てはめたらうまくいっただけのことです。

 工夫して、失敗して、改善して、前回と「違う」アプローチをした上で、前回と「違う」結果を得る。このサイクルを自然に行えるようになると、大きな成果が出せるようになります。