読売新聞が全テレビ番組の
視聴率年間ベスト15を発表

 1年間に起こったことを振り返る時期になった。

 今年、最も大きかった出来事は言うまでもなく、3月11日に発生した東日本大震災であり、それに伴う福島第一原発の事故だ。が、テレビ視聴率には反映されていない。

 12月14日の読売新聞で、ビデオリサーチ社による関東地区のデータをもとに、すべてのジャンルを通したテレビ視聴率年間ベスト15が発表された。

 今年は大震災が発生した直後や、原発事故が報じられるようになった3月12日以降はほとんどの人がテレビにくぎ付けになっただろう。だが、すべての局が震災関連の報道特番を行っていたため、視聴者も分散されてしまった。ベスト15には3位に3月19日のNHKニュース7、8位に4月17日、11位に3月13日のニュースが入っているだけだ。

 年間視聴率第1位に輝いたのは、サッカー・アジアカップ準決勝の日本―韓国戦で35.1%。2位も同じアジアカップ決勝の日本―オーストラリア戦である。

 昨年夏に行われた南アW杯で、岡田武史監督に率いられた日本代表はベスト16入りを果たした。その勢いはザッケローニ監督に代わった新生日本代表にも引き継がれ、無敗を続けた。そしてザッケローニ体制になって初めて迎えた真剣勝負の場がアジアカップ。ザッケローニ監督の手腕に対する興味や、中東勢に苦戦しながらもしぶとく勝ち上がった日本代表の戦いぶりが、この高視聴率を生んだといえる。

 サッカーでは女子のロンドン五輪最終予選・日本―韓国戦が7位に入った。この直前に行われた女子W杯で、女子日本代表なでしこジャパンは世界の頂点に立つ快挙を成し遂げ、一躍注目の的になった。W杯の決勝は開催国がドイツで、キックオフが日本時間の早朝3時45分だったこともあって、ベスト15には入らなかったが(それでも21.8%を記録したのはすごい。また、地上波とBSの視聴率を合わせると32.5%。この数字をベスト15に当てはめれば、3位に該当する)、その興味が五輪予選に表れたといえる。