オンキヨー「DP-S1A」vsパイオニア「XDP-20」

 オンキヨー「rubato DP-S1A」は「DP-S1」の改良版でMQA再生に対応している。DSDは5.6MHzまでネイティブ再生、ES9018C2Mを2基搭載したフルバランス回路を採用。BTLバランスに加えて同社独自のActive Control GND駆動にも対応する。また2系統のマスタークロックを搭載してCD音源の高音質化も追求している。シャーシはアルミ削り出し、基板は新設計で、パーツも見直されている。Wi-FiとBluetoothに対応して、バランス接続には直径2.5mm4ピン端子で対応する。連続再生15時間、重量135g。実売価格は約6万円。

ポタフェス2017
2.4インチのタッチスクリーン採用、ストレージ容量は16GB
ポタフェス2017
スロットはダブルで最大512GB

 パイオニア「private XDP-20」はラウンド・フィットと呼ばれる曲線的なデザインを採用して手に優しい形を実現。カラーはメタリックネイビー、マットホワイト、パールピンクの3色。DSDは5.6MHzまでネイティブ再生、MQA再生に対応、ES9018C2Mを2基搭載したフルバランス回路を採用。Wi-FiとBluetoothに対応。バランス出力対応で連続再生時間は15時間、重量125g。実売価格約3万6000円。

ポタフェス2017
2.4インチタッチスクリーン採用、ストレージ容量は16GB
ポタフェス2017
スロットはダブルで最大512GB

 両機種とも豊富な音質チューニング機能を搭載して、自分好みの音色を追求できるのだが、今回は何もせずに素の状態でバランス接続で試聴した。DP-S1は解像度が高くクセのない印象だったが、DP-S1Aは低域の量感が増えた分だけドライブ感が薄れたような感じだ。高域は透明感があり気分よく抜ける。音場は広く、さすがバランス接続と思わせてくれた。

 これに対してXDP-20は、さらに低域の量感がたっぷりで、中高域はなめらかで、音色はウォームを通り越してややホットである。ボーカルを聴くならパイオニアの方が楽しめる。私はコスパ的にもパイオニア推しなのだ。

あのウッドボディのDAPが遂に発売へEchobox「The Explorer」

 一昨年から参考展示されているEchobox「The Explorer」が、テックウィンドからいよいよ2018年1月以降に発売されるらしい。ウッドの種類はメープル、ゼブラウッド、マホガニー、エボニーの4種類。木によって価格が異なるのだろうか。バーブラウンのPCM1792を採用。Wi-FiとBluetoothにも対応する。木の手触りとウォームな音色が魅力。高域はなめらかで、低域は解像度より量感重視。サイズはやや大きめだが手に持った感触がいい。

ポタフェス2017
タッチパネルを使ったインターフェース
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ダイヤルで音量調整ができる
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背面にはレーザー彫刻で文字が刻まれている

いち早く4.4mmバランス出力に対応、Acoustic Research「AR-M200」

 Acoustic Researchは海外オーディオメーカーで、直径4.4mm5ピンのバランス端子への対応を表明している。イヤフォンには直径4.4mm端子のリケーブルも用意している。

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ボディはアルミ合金で高級感がある

 それに合わせた形で登場したのが「AR-M200」だ。直径4.4mmと直径3.5mmのヘッドフォン端子を装備。DACはAKM「AK4490」となり、アンプのプリ部にOPA2134、パワー部にTAP6120A2をそれぞれ2基搭載する。Bluetooth 4.2でのストリーミング再生に対応、aptXに加え、48kHz/24bitのaptX HDコーデックによる高音質を実現している。

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直径4.4mm/3.5mmの出力端子とUSB Type-C端子

 ストレージ容量は32GB、液晶ディスプレーは2.5インチ、連続再生時間は最大約7.5時間、重量120g。実売価格は約5万9000円。バランス接続で聴くと、最新DACを搭載しただけあって、中高域の解像度が高くヌケのいい音だ。高域はウォームで特に女性ボーカルが良かった。中低域には厚みがあり低域は量感重視なので、これで低音不足を感じる人はいないだろう。AK4490と言えばドライでシャープな音のイメージがあるが、AR-M200はその認識を改めさせてくれた。

 タッチパネル非搭載だがインターフェイスは分かりやすくサクサク操作できた。

ハイコスパ高音質の鉄板DAP、FiiO「X3 MKIII」「X5 3rd Gen」

 ハイコスパと、音質の高さでファンの多いFiiOの最新モデル「X3 MarkIII」が遂に出展された。発売はこの冬中とのこと。バーブラウンのPCM5242を2基搭載してバランス出力に対応、PCM 192kHz/24bit、DSD 2.8MHz対応で、USB DAC機能もある。

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液晶画面は小さめでホイールを使って操作する
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スリムなボディにmicroSDカードスロット搭載

 ローパスフィルターにOPA2140、パワーアンプにOPA1622を使っている。Bluetooth 4.1に対応、液晶ディスプレーは2.31インチで解像度は320×240ドット、microSDカードスロット1基で最大256GB対応、連続再生時間は約10時間、重量126g。価格は未定だが、3万円前後だろうか。バランス接続で聴くと解像度が高くキリッとシャープにフォーカスする音だ。歯切れがよく、ややドライな感じで、ハイレゾ音源を堪能できる。これで3万円ならFiiOの最強入門機である。

 一方「X5 3rd Gen」は実勢価格約4万5000円で発売中。何でも入りのハイコスパモデルでAKM AK4490ENを2基搭載したバランス構成。32bitのPCM音源や5.6MHzのDSD音源に対応する。ローパスフィルターはOPA1642、アンプにはOPA426を採用。aptXにも対応する、連続再生時間は約10時間、32GBのストレージに2基のmicroSDカードスロットを搭載して合計512GBまで追加可能。USBデジタル出力にも対応予定だ、重量186g、カラーは黒、チタン、赤の3色。インターフェイスはAndroid 5.1.1ベース、タッチ操作で、ややもっさりすることもあった。

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レッド、ブラック、チタンの3色がある

 もちろんバランス対応なのでバランス接続で聴くと「X3 MKIII」に比べると盛大に低音がでる。量感もたっぷりで、高域はシャープだ。従来のXシリーズの路線に沿った音で、高解像度で硬質でエッジの利いた音が好きな人にオススメ。さらに上級機の「X7 MarkII」までいくと、また音色が変わるのだが、今回は200gオーバーのモデルなので言及は避ける。

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画面は3.97インチでタッチパネル対応
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左側にはホイールを搭載している
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右側に電源ボタンと2基の蓋付きカードスロットが並ぶ

Cayin「N5ii」はポタフェスから販売開始の新製品

 Cayinは中国のオーディオメーカーで主にDAPを発売している。今回は据え置き型の真空管ヘッドフォンアンプも参考展示されていた。

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アルバムのサムネイル表示にも対応

 「N5ii」はポタフェス当日発売開始というバリバリの新製品だ。ESS ES9018K2Mを使いPCM384kHz/32bit、DSD256にネイティブ対応、直径2.5mm4ピンでバランス対応、ボディはアルミ合金をCNC加工したもの。ボリュームノブはステンレス製である。液晶ディスプレーは3.65インチ、ストレージ容量は32GBで、2基のmicroSDスロットを搭載、連続再生時間約12時間、重量150g。実売価格約5万円である。

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サイドにはmicroSDスロットが2基ならぶ
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上部に直径2.5mmバランスと直径3.5mmステレオミニ端子

 バランス接続で聴くと、中低域に厚みがあり、低域はふくらまずスピード感がある。全体的にハイスピードで解像度が高い。ESS社のDACらしい繊細な音で、音場は広く奥行き感もある。操作はAndroid 5.1ベースのタッチパネルでおこなうが、インターフェースはやや使い難い部分もあった。Google Play対応なのでカスタマイズできそうだ。この内容で5万円なら、かなりハイコスパと言える。

直径4.4mmバランス対応のソニー「NW-ZX300」と重量98g「NW-A45」

 最後にリファレンスとした「NW-ZX300」と「NW-A45」について触れておこう。「NW-ZX300」は高音質パーツを採用するだけでなく、アルミ合金削り出しのガッチリとしたボディーに同社独自のデジタルアンプ、S-Master HXを固定。さらにICと基板の接続部に、材質までこだわった高音質ハンダを使っている。またシャーシと基板のグランドを共通化するなど目に見えない部分で高音質を追求。

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マットガラスの液晶画面は視認性も操作性も良い

 ブラックとシルバーでは音が違うという都市伝説もある。

 Bluetooth 4.2ではLDACとaptXの両方に対応する。ZXシリーズでは初めてDSDネイティブ再生対応、PCM 384kHz/32bit、MQA対応。バランス出力で200mW+200mW(16Ω)の大出力を実現している。3.1インチのタッチパネル付き液晶ディスプレーを採用。内蔵メモリー64GBでmicroSDカードスロットを1基搭載する。バランス接続時の連続再生時間は約25時間。ハイレゾ再生時約20時間、重量157g、実売価格約6万円。

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サイドはゆるやかな曲線でボタンも湾曲している

 バランス接続にてDITA「Dream」で聴くと、S/Nがよく音楽が始まる前の静けさが感じられる。解像度の高い音だが、音の輪郭はなめらかで女性ボーカルはウォームで心地よい。低域はタイトでスピード感があり、ガッチリした骨太の音。157gでこの低域が出せるのは素晴らしい。その音の傾向は「NW-ZX100」の高音質版と言うよりは「NW-WM1ZNM」のエッセンスを凝縮した感じだ。WM1のように支配力の強い音ではなくよりニュートラルで幅広いジャンルの音楽が楽しめそうだ。マットガラスを使ったタッチパネルのインターフェイスも至極快適である。

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最強モデルの「NW-WM1Z NM」は価格も重さも規格外

 「NW-A45 16GB」はフルデジタルアンプS-Master HXを採用してPCM 384kHz/32bit、MQAとDSD 11.2MHzに対応。Bluetooth4.2はLDACとaptX HDに対応、USB DAC機能、3.1型タッチパネル採用、連続再生時間は何と約45時間、ハイレゾ再生時約39時間(96kHz/24bit)、重量98g、実勢価格約2万円とハイコスパ。カラーは5色で内蔵メモリーが32GBや64GB、また専用イヤフォン付きモデルもある。もちろんmicroSDカードスロットを搭載する。その音は粒立ちがよくクッキリした音で「NW-ZX300」よりもエッジが効いている。ハイレゾ入門機として誰にでもオススメできる完成度の高さを誇るモデルだ。

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アルミダイキャストフレームを採用したボディ
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スリムなボディーのサイドに操作ボタンが並ぶ

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