テクノロジーから政治・経済、ライフスタイルなど幅広いテーマを扱う総合誌『WIRED』日本版が2017年12月9日発行のVOL.30を最後に刊行を休止する。その発表と休刊の経緯が若林恵編集長へのインタビュー形式で「WIRED.jp」で公開された。クリエイティブ・コモンズのもとで掲載された記事を、全文転載する。

『WIRED』日本版が休刊、その経緯を若林恵編集長が語る12月22日、「WIRED.jp」に公開されたお知らせ

──『WIRED』日本版のプリント版、なくなるんですか?

 少なくとも来年の3月発売号は出ないことになりました。その時点で定期購読も終了して、定期購読中の方については返金させていただいて、それ以後のプリント版の継続については白紙。というのが現状。

──えー、なんで休止なんですか?

 ぼくが編集長を下りることになったんで。

──あれま。でも編集長が辞めると、なんで雑誌が出なくなるの?

 さあ。そこは会社の判断。

──で、なんで編集長辞めるんですか?

 例によって短気をおこしたのね。

──でた(笑)。まったく、相手構わずどこでもやってんすね。ひどいもんすね。少しは自制できないんすか?

 子どものころから癇癪もちなんだよ。それが、40歳超えたあたりから沸点がどんどん低くなってきて。つっても、クオリティってことを真剣に考えると怒らないわけにいかないことも多いから、相手が誰であれね。で、なんでか最近、やたらと「アンガーマネジメント」に関するメールが来るのよ(笑)。