だが、海外事業の収益への貢献度は、3メガで大きな開きがある。各行の統合報告書によると、17年3月期の銀行連結決算において、三菱東京UFJは業務純益(一般企業における営業利益)の46%を海外事業が占める一方で、みずほ銀行が28%、三井住友銀行は22%でしかない。

 各行ともアジアや欧米を中心に海外展開に注力しているのは同じだ。だが、三菱東京UFJはベトナム、タイ、フィリピンの銀行へ次々と大型出資や買収を仕掛けており、中でも13年に買収したタイのアユタヤ銀行からの利益が業務純益全体の14%を占めるなど、他の2メガを大きくリードしている。

 かたや三井住友も負けじと、13年にインドネシアの年金貯蓄銀行BTPNに40%出資するなど攻勢を見せる。だが、「アジアのネットワーク構築の集大成」(川野氏)と位置づけている今回の買収が実現すれば、16年度決算で年間1億9700万ドルの純利益を生み出した銀行が三菱東京UFJの傘下に入ることとなる。

 ASEAN最大の経済圏であるインドネシアの“攻略”が完了すると、他の2メガがアジアでの勢力図を塗り替えるのは、一段と難しくなるだろう。

(週刊ダイヤモンド編集部・田上貴大)