[シアトル/シカゴ 27日 ロイター] - 今年の米年末商戦は、消費者マインドの急回復や携帯端末を使ったネット購入の増加を反映し、売上高が記録を更新する公算が大きい。小売業者や宅配業者にとっては予想外に好調な結果となった。

クレジットカード大手マスターカード<MA.N>の調査部門によると、年末商戦期のオンラインと実店舗の売上高は8000億ドル超と過去最高を更新した。同期間は小売業者の年間売上高の4割を占める場合もあり、極めて重要。

ネット通販大手アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>の市場占有率が拡大するなか、従来型の小売業者は技術や無料の商品配達・返品に多額の投資を行っており、成果が表れるかどうかが注目されていた。

調査会社リテールネクストのリテールコンサルティング担当副社長、シェリー・コーハン氏は「実店舗とネット通販の売上高がともに非常に好調な休暇シーズンとなった」と指摘。

年末商戦期の総売上高は暫定値ベースで、前年同期からの伸びがリテールネクストの当初予想である3.8%を上回る見通し。コーハン氏は、強い経済指標を背景に消費者の消費意欲が高まったと説明した。

リテールネクストを含む調査会社や業界団体は年末商戦の統計を1月に発表する。

マスターカードによると、休暇シーズンのオンライン売上高は終盤の伸びが寄与し、18.1%増加した。

米ディスカウント店ターゲット<TGT.N>の広報担当は、クリスマス前の1週間にネット注文した商品を店舗で受け取る客が顕著に増えたと明らかにし、米百貨店メーシーズ<M.N>の広報担当はシーズン終盤の駆け込み購入で香水の売上高が伸びたと述べた。

S&P小売株指数<.SPXRT>は27日の取引をほぼ変わらずで終了。

<宅配業者に好影響>

米貨物輸送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)<UPS.N>は27日、今年の年末商戦期は荷物の返品件数が過去最大を更新する見通しと公表。12月は小売業者に1日当たり100万件以上返品し、1月初めにかけこのペースが続く見込みだとした。

競合する米宅配大手フェデックス<FDX.N>は年末商戦期の運送状況が記録を更新したと明らかにしたが、具体的なデータは公表していない。同社のラジェシュ・スーブラマニアン最高マーケティング責任者(CMO)は前週アナリストに対し、ネットで購入される全商品の約15%は返品され、アパレル業界ではこの割合が約30%に上ると説明している。

UPSはこれまで長年かけて休暇シーズンの宅配需要を事前に予測する能力を向上させてきた。また、配送料を引き上げ、2018年のピーク期は荷物にサーチャージを加算すると発表している。

UPSは11月の感謝祭の休日から大みそかまでのピーク期に全世界で取り扱う宅配荷物数を7億5000万個と予想しており、これには返品も含まれる。前年同期からは4000万個近く増えることになる。

27日の取引でUPSとフェデックスの株価はともに小幅高で終了した。

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