ここまでhonor 9、Moto G5S Plus、ZenFone 4 Selfie Proを比較してきたスマホ定点観測。この3機種の特長的な機能が「デュアルカメラ」だ。果たしてその実力は。撮影スピードや実写比較をしてみると?

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honor 9
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Moto G5S Plus
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ZenFone 4 Selfie Pro

ここまでMoto G5S Plus、ZenFone 4 Selfie Proが1勝ずつ

 現在比較しているのは3~4万円台で購入できるSIMフリーのスマホ、ファーウェイ「honor 9」、モトローラ「Moto G5S Plus」、ASUS「ZenFone 4 Selfie Pro」の3機種。初回のスペック&料金比較はキャンペーンでキャッシュバックがあったこともあり、Moto G5S Plusが1勝、前回のスピードチェックでは大画面でありながら文字入力でリードしたZenFone 4 Selfie Proを勝利機種とした。

 今回は3機種共通の強みであるカメラを比較する。カメラ関連の主なスペックは以下のとおりだ。

 デュアルカメラはhonor 9とMoto G5S Plusがアウトカメラ、一方ZenFone 4 Selfie Proはインカメラで採用されている。レンズの明るさを示すF値は、ZenFone 4 Selfie Proのインカメラがもっとも明るい1.8だ。ちなみにhonor 9とMoto G5S PlusはRGBセンサーとモノクロセンサーの組み合わせなのに対し、ZenFone 4 Selfie Proは標準と広角の組み合わせになっている。

 動画撮影時に静止画も同時撮影できる機能は、ZenFone 4 Selfie Proのみなし。3機種とも4K動画の撮影に対応しているが、手動でシーンを選ぶ機能は基本的にない。ただし、撮影モードに夜間撮影などシーンに近いモードを用意していることはある。正直、スペックだけではどの機種が勝つのかさっぱり予想がつかない。

カメラの起動時間ではhonor 9が勝利
片手操作では有利か

 まずはカメラの起動時間をテスト。ロック画面とホーム画面のアイコンから、それぞれカメラを起動し、撮影画面が表示される時間を計測した。

 アイコンをタップした瞬間から、撮影画面全体にアイコンが表示され、画面の明るさが安定するまでの時間を計っているが、今回は3機種とも画面の明るさがなかなか安定せず、難しい判断となった。

 なおテストは片手操作で各機種3回ずつ行ない、その様子を録画、撮影した動画を見ながら時間を割り出している。

 最短時間を見るとhonor 9がロック画面、ホーム画面どちらからの起動でも勝利。本体サイズが3機種のなかではコンパクトということもあって、ロック画面でカメラアイコンをスワイプするのもスムーズだ。

 他の2機種はhonor 9より遅いというよりも画面の明るさが安定しにくく、計測タイムの判断がしづらいというのが大きい。また大画面のせいか、ロック画面でのスワイプ操作が失敗しやすい。とくにZenFone 4 Selfie Proはスワイプする際、長めになぞらないと起動しにくい(あとの2機種はスワイプよりもフリックのようにサッと操作するだけで起動するのだが)。

撮影間隔の最短タイムはZenFone
しかし体感ではhonor 9

 次にシャッターボタンを連打してサクサク撮れる機種を決める。これはシャッターボタンを何度も押して、その撮影間隔を計測した。

 これも片手操作で行い、各機種3回録画し、その様子を確認している。なお、実際にシャッターを切った瞬間を判断するのは難しいため、シャッターを切った際のアニメーションで撮影間隔を判断している。今回はhonor 9とZenFone 4 Selfie Proが、シャッターを切った瞬間に暗くなるタイミングで、Moto G5S Plusはプレビューウィンドウが表示される間隔で計測している。

 最短タイムはZenFone 4 Selfie Proの0秒06。速い。実はこれほど速いタイムは1度だけ。普通は0秒6台が多く、実際にシャッターボタンを連打していると“間”を感じる。

 そのため実際に使っていて速く感じるのはhonor 9。0秒3程度で安定してシャッターを連打し続けられる。Moto G5S Plusも0秒16が出たものの、こちらは数枚撮るごとにやはり“間”があり、サクサクと撮り続けられるのはhonor 9だ。

実写比較はMoto G5S Plusの勝利に

 ここからは実際に撮影した画像を比較していく。同じ被写体を撮影し、アウトカメラの設定はオート任せ、初期設定のままだ。筆者が個人的にキレイと思った1枚を勝ちとする。

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Moto G5S Plus
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ZenFone 4 Selfie Pro

 これは一目でMoto G5S Plusの勝ちとした。3枚のなかでもっとも明るく見えるうえ、カーテン、アヒル、ウサギ、造花など被写体全体が違和感のない色だ。

 一方、カーテンの色が実にリアルだったのがhonor 9。アヒルとウサギの人形も実物に近いように思えるが、カラータイルの色がやたら濃かったり、造花が薄暗くなってしまったり、とリアルではあってもキレイに見えないという難しい位置づけ。

 ZenFone 4 Selfie Proは初期設定でHDRが有効になっており、そのまま撮影している。だが3枚のなかでは暗め。唯一アウトカメラがデュアルレンズでは無いので、その差が出たか?

インカメラ比較は3枚とも白いが
……Moto G5S Plusがまたもリード

 続いて同じ被写体にシーラカンスの人形を加えてインカメラで撮り比べた。

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Moto G5S Plus
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ZenFone 4 Selfie Pro

 3機種ともまるで色が抜けてしまったかのように白い。明るいというよりも白い。アウトカメラとインカメラの画質の差を感じる。

 そのなかで比較的色の抜けを感じないのが、Moto G5S Plusだろう。シーラカンスの青、ウサギのシルバー・グレイははっきりしているし、アウトカメラのときはカラータイルの色が目立たなかったが、インカメラでは3枚中もっとも鮮明だ。もっとも筆者の影がアヒルに重なり暗く見え、造花は白くなってしまうなど、マイナスポイントもある。

 同じように色がクッキリ出ているのはZenFone 4 Selfie Pro。アヒルやシーラカンスの人形はMoto G5S Plusよりも鮮やかな色だ。しかしカラータイルや造花は逆にかなり白い。

 honor 9は初期設定で反転して撮影するため、その点は考慮に入れるとしても、アヒルとウサギの人形は色がかなり薄く、白飛びしているのかカーテンの模様も目立たない。実際の見た目からも遠い色になってしまった。

暗所撮影でもMoto G5S Plusが勝利

 続いて暗所比較を行なった。これは被写体の明るさをオフィスの明るさとしては暗めな150ルクス程度に抑え、フラッシュやライトを使わずにオートで撮影、その画像を比べている。

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ZenFone 4 Selfie Pro

 今回もMoto G5S Plusが勝ちとした。やや明るく、そして違和感のない一枚となっている。逆にやや暗くなってしまったのがZenFone 4 Selfie Proで、ちょっと影がかかったように撮れてしまった。

 実際の見た目と比較して差があるのはhonor 9で、赤みがあり、背景のカーテンと床が茶色っぽくなってしまった。カラータイルもかなり濃い。ただ温かい雰囲気は出ており、加工するつもりなら面白いのだが。

インカメラの暗所撮影では
ZenFone 4 Selfie Proの勝利

 実写比較の最後にインカメラでの暗所撮影を行なった。再びシーラカンスの人形を加えている。

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Moto G5S Plus
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ZenFone 4 Selfie Pro

 これはZenFone 4 Selfie Proがキレイだろう。やや明る過ぎ、アヒルの人形は頭部が光っているようにも見えるが、白過ぎることも無い。

 Moto G5S Plusはリアルではあるものの、全体的に暗くなり、とくにシーラカンスやカラータイルが暗過ぎる。honor 9は筆者の撮り方が悪いのか、それともオート任せのせいなのか、アヒルの人形がやたらボケた感じとなった。また今回も反転撮影。とはいえそれらを除けば明るくキレイに見えており、気になるのはカーテンがやや緑がかっている点と床は若干赤みがあるか。

撮影モードをたっぷり用意したhonor 9

 カメラの機能、UIをチェックして最後の締めくくり。honor 9の撮影モードは大変に豪華。静止画・動画どちらにも設定を自由に変更できるプロモードがあり、動画でもホワイトバランスなどを調整しつつ撮影が可能。

 「3Dパノラマ」では被写体を回り込むようにしてシャッターボタンを押し続け、画像を3Dに合成する。同じく人物向けの「3Dクリエータ」、光の加工を施す「ライトペインティング」、早送り動画の「コマ抜き」、画家風加工の「アーティストモード」があり、さらに撮影機能も追加できる。カメラ好きなマニアから、加工を楽しむ人まで飽きずに長く使えそうだ。

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ファーウェイの上位機譲りの撮影モードの多さ。ダウンロードによって、さらに追加することも可能だ
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自由に設定を変更できるプロモードやフィルター機能も

ややシンプルすぎるアプリのMoto G5S Plus

 Moto G5S Plusは一転、撮影モードは4モード、初期設定の写真モード以外はパノラマ、深度の有効化、プロフェッショナルモードだけ。プロフェッショナルモードは他のスマホと同じく、手動でISO感度などのの調整が可能。深度の有効化では撮影後に背景を入れ替える、フォーカスの位置を変更するといったことが可能。エンタメ色は薄めのカメラだ。

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非常にシンプルなカメラ機能ながら、設定を変更できるプロフェッショナルモードはあり
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深度モードを有効にすると、あとから焦点位置やボケ度合いを変更できる

ZenFone 4 Selfie Proはやや新鮮味に欠ける?

 他の2機種と比べるとちょうど機能の数は中間だろう。ZenFone 4 Selfie ProはZenFoneシリーズを使っている人ならおなじみの機能ばかりで目新しさは無いが、オート以外の撮影モードだと、Pro、美人エフェクト、超解像度、GIFアニメーション、パノラマ、スローモーション、低速度撮影だ。

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撮影モードはそこそこ多く、Proモードもある
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連続撮影した写真をGIFアニメにする機能も

実写比較が決め手となって、Moto G5S Plusが2勝目!

 今回の勝利機種は実写比較で3勝したMoto G5S Plusとしたい。今回3機種のなかで一目でパッとキレイと感じられたのがこの機種。スマホの画面で見ているとどの機種も画像はキレイと感じていたのだが、パソコンのモニターで見ると差がついた印象だ。

 サクサク撮れたのはhonor 9だが、Moto G5S Plusも次点なので、オートでサクッとキレイに撮れると言っていい。カメラの機能があまりにもシンプルなのは気になるが、アプリの追加でカバーしよう。

 次回は最後のスタミナ比較。3000~3200mAhという普通のバッテリー容量、画面は5.15型~5.5型と、主流のスマホと言ってよいスペック。結果もごく普通なのか、それとも? ではお楽しみに。