SIMフリーのミドルハイクラスの端末、「honor 9」「Moto G5S Plus」「ZenFone 4 Selfie Pro」3モデルの比較も、残るはスタミナテストのみ。これがなかなか興味深い勝負となった。

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honor 9
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Moto G5S Plus
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ZenFone 4 Selfie Pro

ここまでMoto G5S Plusが2勝で有利な展開

 ここまで3回に渡って、ファーウェイ「honor 9」、モトローラ「Moto G5S Plus」、ASUS「ZenFone 4 Selfie Pro」を比較してきたが、スペック&料金カメラ勝負でMoto G5S Plusが2勝、スピードチェックでは主に文字入力でリードしたZenFone 4 Selfie Proが1勝という内容だ。

 honor 9はハッキリとした勝利は得られていないが、ワンクラス上の性能を持つだけに特にベンチマークテストでは圧倒的なスコアだった。

 では、今回のスタミナ比較で有利な機種はどれだろうか。まずはスペックを確認しておこう。

 バッテリー容量が一番大きいのは3200mAhのhonor 9。画面サイズも5.15型と3機種中では小さく、有利になるという予測もできる。残り2機種はともに3000mAhに5.5型の画面サイズ。では実際にテストをしていく。

YouTube2時間連続再生では、2機種が同率首位

 最初のテストはYouTubeの2時間連続再生。音量は中くらいに手動設定、画面の明るさは自動調整に任せ、同じWi-Fiに接続、SIMカードは無し。GPSの位置検索は高精度で有効にし、同じGoogleアカウントで同期している。その他の設定は初期設定のままだ。バッテリーの消費経過はアプリの「Battery Mix」を使用してチェックしている。

 電池残量は85%で2機種が並んだ。これがMoto G5S PlusとZenFone 4 Selfie Proで、honor 9は残量82%でわずかに及ばず。ただし、honor 9はなぜかこの機種だけYouTubeのCMが何度か繰り返し流れてしまう動作になり、その分の差はあったかもしれない。

 また3機種のなかでZenFone 4 Selfie Proはやや暗めで再生されており、Moto G5S Plusは3機種で一番明るい。そのためMoto G5S Plusのほうがリードと考えられる。

YouTubeの24時間ライブ再生は何時間視聴できるか?

 SIMフリースマホを比較する際は長時間動作でのバッテリー消費も見ている。YouTubeの24時間ライブ配信の番組を使い、延々と再生しつづけ、残量がゼロになるまでの時間を比べた。スマホの設定は2時間再生時と同じ。

 honor 9が10時間45分、Moto G5S Plusが12時間20分ほど。Moto G5S Plusの勝ちだ。この2機種は視聴を順調に(最後のほうは残量減少の表示が出るものの放置したままで)終えることができた。

 ただ、ZenFone 4 Selfie Proは5時間半で再生を中断し画面が消灯してしまい、さらにBattery Mixと本体の電池残量表示が著しく合わない(Battery Mixは残量50%、本体は40%)。

 もう一度テストしてみたがこれも同じように最後まで番組を流し続けることはできなかったため、仮に同じペースで減ると仮定して、11時間程度と掲載した。以前ZenFone 4でテストしたときも同様に中断したので、設定関連で何かあるのかもしれない。

カメラ、Kindle、地図の連続使用でも2機種が首位に

 さらに複数の機能を連続使用し、消費経過を見た。カメラの静止画を50枚撮影し動画を10分撮影、電子書籍(Kindleの電子コミック)1冊をダウンロードして読み、マップを起動しナビを起動、30分ナビに従いながら移動した。本体の設定は2時間再生、24時間視聴時と同じだが、外出時は筆者のスマホのテザリングを有効にし、3機種のWi-Fiを接続している。

 カメラの撮影終了時点ではhonor 9が残量99%でトップ。しかし電子書籍で5%減、マップでは7%減とカメラ以外のバッテリー消費が他の2機種より大きく、最終的に電池残量は87%となった。ZenFone 4 Selfie Proは、カメラ撮影時2%減、電子書籍は3%減、マップが5%減で最終的な残量が90%。

 Moto G5S Plusはカメラ撮影時3%減、電子書籍も3%減、マップはわずか4%減でこちらも電池残量90%で、ZenFone 4 Selfie Proと並んでまたも首位となった。

細かな設定が充実したhonor 9

 最後に各機種の便利な機能や独自の設定をチェックした。honor 9はファーウェイ独自のEMUIを初期設定で採用しているため、ホーム画面にすべてのアプリアイコンが並ぶタイプだが、設定でより一般的なホーム画面とアプリメニュー(ドロワー)に分かれたスタイルにも変更できる。

 ブルーライトカット設定や2枚のSIMで着信音やバイブを変更できるほか、ホームボタンなどナビゲーションキーの並び方を3種類から選べる。

 スマートアシスト設定にはジェスチャーやモーション操作をはじめ、カバーやヘッドホンを接続した際の設定もあり。ファーウェイ製スマホでおなじみの、指の関節で画面を軽く叩いたり、文字を描くことで操作できるナックルジェスチャーも搭載。片手操作がよりしやすいワンハンドUIも利用できる。細かな設定が豊富だ。

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ファーウェイの独自UI「EMUI」のホーム画面はややくせがあるが、一般的なドロワー型に変更することが可能。DSDS利用時にSIMごとに着信音やバイブの設定を変えられる
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モーション操作もファーウェイ製端末の特徴的な部分。特に指の関節を使うナックルジェスチャーが便利

“Moto”の独自機能はあるものの
やや地味目なMoto G5S Plus

 ホームUIを含めて、設定項目も標準のAndroidに近い内容になっている。独自の機能として「Moto Actions」と「Moto Display」がある。たとえばMoto Actionsは、指紋センサーで端末を操作し、その際にナビゲーションバーを消せる、スワイプで画面を縮小する、フロント面を下にして置くと消音になる、端末を持つ手を2回捻ることでカメラを起動するなど。Moto Displayもブルーライト軽減などの機能が用意されている。いずれも便利ではあるものの目新しさはやや少ない。

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素のAndroidに近いモトローラ製スマホだが、ジェスチャー系は充実している。特に指紋センサーで端末を操作できるのが便利
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ブルーライトの軽減や画面表示を用いた独自の通知機能も

小技の設定が実用的なZenFone 4 Selfie Pro

 通話設定を見ると、自動録音や連続通話時間アラートがあり、通話が多い人には便利そう。バイブレーションの強さを調整できるのも小技だが調整したい人は割と多いのでは。オーディオ設定も充実し、豊富なジェスチャー操作の「ZenMotion」も魅力だ。目新しさや派手さはないが、メーカー色を感じられ、設定のいじりがいがありそうだ。

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通話の自動録音やバイブの強さ調整など少し変わった設定も
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イコライザーやジェスチャー機能も

Moto G5S Plusが終わってみれば3勝でオススメモデルに

 Moto G5S PlusとZenFone 4 Selfie Proがスタミナ勝負では一騎打ち。ただZenFone 4 Selfie Proは24時間視聴時の中断がどうしてもスッキリしない。

 大差をつけたわけでも圧勝でもないが、Moto G5S Plusが確実にポイントを稼ぎ、最後も勝って全4回中3勝という結果だ。端末代金を含めた料金面でリードし、カメラの画質も良く、さらにスタミナもあるのだから、設定/機能がシンプルでもオススメだ。

 honor 9はベンチマークの結果や豊富な機能、独自の機能などを考えると勝ち星が無いのは意外。大差がついたわけではなく、カスタマイズ次第でさらに便利に使えそうな端末だ。

 ZenFone 4 Selfie Proはスタミナテストは惜しい結果だが、期待していなかった文字入力で強みを発揮した。5.5型の片手操作で文字入力が強いのは、それだけでも魅力ではないだろうか。ただインカメラのデュアルカメラは今回のテストでは強みを発揮できず。自撮りのテストがあったら、別の結果だったかもしれない。