遠山周平

第6回 Dec.28.2011 遠山周平

強く優しくを理想の男性像とする、
エシカル ドレッシングの薦め

著者・コラム紹介
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 今、この工場はブルックス ブラザースの傘下となっている。古着のサウスウィックスーツを見ればおわかりになると思うが、ここの作りは欧州のスーツを着慣れた者からするとかなり無骨に感じるはずだ。

 日本ではビームス プラスとワインレーベル フォー シップスがこの工場で別注スーツを作っているが、前者はその無骨さを生かし、後者はそれを中和した注文をしているといえよう。ビームス プラスはカジュアルドレスに向く作りとモデルを選択。ワインレーベルはよりおとな向きのビジネス服を目指したわけである。

 ビジネスマンにお勧めしたいのは後者である。

 サウスウィックのプリンストンモデルと名付けられたこのスーツは、ワインレーベル フォー シップスとのコラボによって生まれた傑作である。シップスの要請により、前身を狭く背中を広くとった日本独自のフォワードピッチ理論を取り入れて設計されたため、われわれのカラダに吸い付くような着心地と機能性を生み、ほどよく絞られた前ダーツによって立体感のある胸のドレープを形成している。

 これならクラシコイタリアスーツを着続けた方も、またズン胴のトラッドスーツ(通称Ⅰ型)を頑固に愛する人も違和感なくビジネススーツとして愛用できるのではないか。

 あまりのよさに筆者もこれを購入。以後試着レポートを報告したいと考えている。

取材協力/ワインレーベル フォー シップス 銀座店 TEL03-5524-2975

 

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遠山周平 [服飾評論家]

1951年、東京生まれ。雑誌編集者、新聞記者を経て服飾評論家に。豊富な経験と知識を元に、“自ら買って、試して、書く”を信条とする。著書に『洒脱自在 おとなとしてシックに服とつきあう本』(中央公論新社)など。趣味の裁縫技術を生かし、捨てないお洒落生活を実践中。

 


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