いつもの冷蔵庫の食材が簡単!贅沢レシピに大変身!もう献立に迷わない!
「すごい」と話題沸騰中の「伝説の家政婦」志麻さんが、ついに待望の処女作『志麻さんのプレミアムな作りおき』を発売!たちまち大きな話題となり、第6刷が決まった。
ふだんお家で食べたことのない「タンドリーチキン」、「農家の野菜スープ」、「ラタトゥイユ」、「豚肉のビール煮」、「お米のニース風サラダ」、「ローストビーフ」、「アッシ・パルマンティエ」、「ハヤシライス」、「メンチカツ」、「チョコレートムース」など、フランス家庭料理から、和洋中、エスニック、おやつまで秘伝のレシピが多数収録され、ふだん料理をしない人でも、手早く簡単に作れてしまうというから驚きだ。
冷蔵庫にあるふつうの食材が、なぜ、ワンランク上の「簡単!贅沢レシピ」に変身するのか?
これさえ覚えておけば、平日多忙なお父さんお母さんも、尊敬の眼差しを浴びるかもしれない。
3時間で15品以上作るという志麻さんを、本書担当編集が直撃したレポートをお送りする。
(撮影:新居明子、構成:寺田庸二)

あまり力みすぎないほうがいい

 先日、志麻さんは、ある方からこんな質問を受けたそうです。

「メインディッシュの主菜は思い浮かぶのですが、すぐに副菜が浮かんできません。メインだけだと何か手抜きをしている気がして……。副菜がすぐ思い浮かぶコツはありますか?」

 これに対し、志麻さんは、こう答えました。

「主菜と副菜で、あえて区別しないほうがいいのではないでしょうか。
 副菜というのは日本人ならではの考え方である気がします。
 いわゆる一汁三菜的なところからきているのかもしれませんが、フランス人などは前菜にサラダ、メイン料理に付け合わせだけということも多い。
 料理を作っている側からすると、主菜と副菜を両方準備しなきゃと思うだけで気が滅入るときがある。それで料理が嫌いになってしまうことも多い。
 いちばん大切なのは、料理全体のバランスがいいことです。
 ハンバーグを作ったら、ゆでたブロッコリーやインゲンのソテーなどたっぷりの野菜を添えて、ごはんや汁物があれば十分だと思います。
 忙しい毎日の中で、食べることは必ずやらなくてはいけないこと。おいしくて、栄養があって、お腹いっぱいになれば、食事のスタイルなんて国が変われば全然違います。日本料理の文化も私は大好きですが、主菜はこうあるべき、副菜はこれとこれなど、固定観念にとらわれすぎて料理が嫌いになるのは本末転倒です。
 時間がなければ、彩や旬の野菜料理を楽しみながら、ゆで野菜をうまく使うといいと思います。
 ゆで野菜をしょうゆで和えればおひたし。マヨネーズで和えたり、バターで炒めたりすれば洋風に様変わりしてバリエーションがつけられますから」