12月15日、シリア内戦の状況がアサド大統領率いる政権側に決定的に有利に転じるなかで、同大統領と連携するロシアは、軍事的な優勢を確かな地盤に転換し、分裂したシリアを安定させるとともに、中東地域でのロシア利権を確保したいと考えている。写真は2017年12月、シリアのラタキアにあるロシア空軍基地で演説するプーチン大統領。提供写真(2018年 ロイター Sputnik/Mikhail Klimentyev/Sputnik via REUTERS)

[ベイルート 15日 ロイター] - シリア内戦の状況がアサド大統領率いる政権側に決定的に有利に転じるなかで、同大統領と連携するロシアは、軍事的な優勢を確かな地盤に転換し、分裂したシリアを安定させるとともに、中東地域でのロシア利権を確保したいと考えている。

 反体制勢力がアレッポで敗北してから1年、ロシア・イランの支援を受けた政府軍は、過激派組織イスラム国が樹立した「カリフ国家」の崩壊とともに、広大な地域を回復した。

 国連の後押しによりジュネーブで開催された和平協議は何ら進展を見せずに失敗する一方で、ロシアは和平に向けた独自の政治プロセスを2018年に開始する準備を進めている。同国のプーチン大統領はシリア領内のロシア空軍基地を訪れた際、軍事的な使命は達成されたと宣言し、政治的な決着に向けた条件は熟していると述べた。

 米国政府はあいかわらずアサド大統領の退陣を主張しているが、シリア反体制派の幹部がロイターに語ったところによれば、米国など反体制派を支援してきた各国政府は結局、内戦終結に関して「ロシア側の構想に譲歩した」という。

 シリア政府は、これによってアサド氏の大統領としての地位は安泰だとみている。シリア政府当局者は、「和平への道筋がついたことは明らかだ。ロシアがそのプロセスを監視している」と話している。