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住宅設備4社が被災地ショールーム第2弾を出店
売れ筋は価格より「高機能と耐久性」

週刊ダイヤモンド編集部
2011年12月29日
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 TOTO、大建工業、YKKAP(以下3社をTDY)とノーリツの4社は、被災地向け共同ショールームを宮城県石巻市に続いて、2012年2月にも福島県いわき市に開設することがわかった。

 もともとTDYは、リフォーム需要の開拓を狙い2002年に業務提携。全国で共同フェアを行い、広島、高松、札幌、大阪の各地で共同ショールームを展開してきた。

 そうした最中に東日本大震災が発生。TOTOと大建工業が個別に展開していた仙台市のショールームは活況を呈した。なかでも津波による住宅被害の大きかった石巻市からは、車で1時間以上かかるにもかかわらず、訪れる客が後を絶たなかった。

 こうした状況に、地場の流通・施工業者からも「より被災地に近い場所にショールームを置いてほしい」との要望が続出。TDYにガス給湯器大手のノーリツも新たに加わり、11年11月に石巻ショールームをオープンさせた。

 評判は上々で、今夏以降、石巻エリアにおけるTOTOのトイレやシステムバスの売り上げは、前年比200%を超えるほどだという。

 しかも、「想定以上に高付加価値品がよく売れている」(大建工業)という。昨今のデフレや被災者の経済事情を考慮すると、手頃な価格のものが売れ筋になりそうだが、価格よりも機能や耐久性が重視されるというのだ。

 大建でいえば耐震補強用の壁下地パネルを始め、水や傷に強い床、そして燃えにくい天井といった商品に人気が集まり、YKKAPでも断熱効果の高い窓やドアが支持されているという。TOTOでも一度に流す水の量が旧来品の半分以下である4.8リットル型節水トイレが売れ筋だ。

 これらは、たとえばTOTOの節水トイレなら普及価格帯の2~3倍以上する25万円前後~35万円前後だといい、いずれも各社の商品ラインナップの中高級帯に位置するものばかり。当初、安価なものに人気が集まると考えていた各社の思惑は、ある意味良い方向で外れたといえる。

 こうした流れを好機ととらえた4社は、やはり被害が大きかったいわき市でもニーズが強いと判断、出店を決めた。震災を機に「耐震、省エネ」といったハイスペックな住宅に対する関心が高まるなかで、さらなる拡大を期待している。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 柳澤里佳)

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