日本の好況は継続する、工作機械・半導体製造装置ともに絶好調

好調な世界経済で設備投資も改善
日本の輸出も勢いよく増加中

 皆さんこんにちは。三井住友アセットマネジメント調査部です。毎週土曜日に「ビジネスマン注目!来週の経済、ここがポイント」をお届けしています。今回は、来週発表される「工作機械受注」や「機械受注」の統計に焦点を当てます。

 2016年後半から徐々に始まった世界経済の同時回復は、このところ発表された経済データを見ると、ますます堅調さを増しています。企業に景況感を聞いたサーベイ調査は世界的に上振れてきており、世界貿易も好調な伸びを保っています。株式市場も年初から勢いよく上昇しており、これも経済活動に活気を与えることと思われます。

 この活況には二つの特徴があります。一つは世界的に景気回復の裾野が広がっていて、先進国のみならず新興国の景気も回復、拡大していること。もう一つが、リーマン危機後に停滞していた設備投資が活発化していることです。

 これは世界の貿易統計を見ると、機械類の輸出入が増えていることや、日米独などの資本財受注や工作機械受注が伸びてきていることから確認できます。

 設備投資の活発化は、経済全般にとって重要です。設備投資が伸びることで生産性が上昇したり、資本投入が増加するため、潜在成長率が高まることが期待できます。企業活動と賃金の関係を見ると、企業にとっては労働者に支払う賃金を増やしてでも、売り上げや利益を維持したり、高めたりすることが可能になります。結果として、インフレを招かずに、賃金の上昇が達成できる可能性が高まります。

 来週発表される「工作機械受注」や「機械受注」のデータを見れば、設備投資が堅調に推移しているかどうかをある程度確認することができます。

 ここで、二つのデータのこれまでの動きを見てみましょう。