非製造業の設備投資
活況はこれから

 上記の製造業と非製造業の景況感の違いは、日銀短観でも確認できます。短観の業況判断指数は、製造業では16年の中ごろから上昇傾向に入っていますが、非製造業は16年の後半から17年初にかけて回復した後は、横ばいの状況です。

 非製造業も、業況判断指数の水準自体はそれほど低くはないのですが、目に見えて業況が改善しているわけではありません。

 設備投資については、短観によると、計画では全規模・全産業ベースで前年比+6.3%と9月調査の同+4.6%を上回り、全産業としては設備投資に前向きになっている模様です。

 ただし、製造業と非製造業で分けてみると、製造業の今年度の設備投資計画が前年比約10%の伸びとなっている一方、非製造業はその半分の約4%となっています。

 ここまで、日本の非製造業についてネガティブな数字を並べましたが、悲観的になる必要はないと思われます。日本の名目GDP成長率は概ね2%程度で伸びると見込まれており、非製造業の利益や設備投資がそれよりも高い伸びで拡大するならば、経済に対してはプラスに寄与していると考えられます。

 今後、好況の持続とともに人手不足の度合いがより高まるにつれて賃金上昇率も高まり、消費活動が緩やかに活発化すると見られます。これにつれて、非製造業の事業活動や設備投資も緩やかな成長が続くと期待できます。また、機械設備投資にはそれほど積極的ではないにしても、研究開発などは増加すると見られ、これも前向きな点と考えられます。

(三井住友アセットマネジメント 調査部長 渡辺英茂)