[トロント 11日 ロイター] - 米国が北米自由貿易協定(NAFTA)を離脱した場合、カナダ国内の自動車やアルミ、エネルギーなどの産業は特に大きな影響を受けると予想されている。ただ、NAFTA後の状況を見極めるのは難しく、具体的な策を打ち出せずにいる企業が多い。

カナダの輸出品の4分の3は米国向け。カナダ企業は米国がNAFTAから離脱した場合、その後の各輸出品の関税がどうなるかなどを不安視している。

コーマーク・セキュリティーズの運輸・工業部門アナリスト、デビッド・ティアマン氏は「仮に米国がNAFTAを離脱したとして、その後の状況が明確でないことが問題だ」と説明。マグナ・インターナショナル<MG.TO>などの自動車部品メーカーは、既存ビジネスの維持と新規案件獲得に注力するしかないとの考えを示した。

国内アルミ業界団体のトップ、ジーン・シマード氏は、現行システムは完璧だと指摘し、今後の輸出への影響を懸念していると語った。カナダ産アルミニウムの輸出先は米国が最大。

鉄道運営会社への影響も見込まれている。ただ、カナディアン・ナショナル鉄道<CNR.TO>やカナディアン・パシフィック<CP.TO>などを分析するループ・キャピタル・マーケッツのアナリスト、リック・パターソン氏は「最悪のシナリオとして2ケタの関税が課せられたとしても、運輸状況は段階的に変化するだけだ」との見方を示した。

一方、国内エネルギー業界団体のニック・シュルツ氏は、日量300万バレルのカナダ産原油を輸入する米製油企業のコスト負担が関税により増える踏まえると、石油や天然ガスへの関税は予想していないと述べた。