馬車馬のように働く日々を過ごす中で、ふと、自分が何のために働いているのかわからなくなり、いわゆるバーンアウト(燃え尽き症候群)に陥ってはいないだろうか。そんなときはまず、被害者意識を持つのではなく、自分の人生は自分で操縦できるということを思い出すのが重要だと筆者はいう。


 あなたは疲れ切っていて、自分は役立たずだから何もかもが中途半端だと感じ、シニカルになっている。もしかすると、どんなに一生懸命に働いても、何も達成できないと感じているかもしれない。あるいは、どんなに頑張っても、上司を満足させられないと思っているかもしれない。そして、いまの仕事にも疑問を抱き始めている。

「これが本当に自分に合った仕事だろうか。会社は、キャリアはこれでいいのか。かつてはあんなに仕事に燃えていたのに、いまでは月曜が怖くて、金曜が待ち遠しい。もうこの先、自分の人生にも、仕事にも、ワクワクすることなんてないのだろうか」

 これらは、バーンアウト(燃え尽き症候群)の典型的な兆候だ。そのような状態にあるときは往々にして、何一つ思い通りにならないように感じるものだ。まるで、周りのすべてが自分に逆らっているかのようである。「私が燃え尽きたのは、周囲の皆のせいだ」と思いたくなるかもしれない。

 だが、この被害者意識は、現状打破の役には立たない。周囲の人たちについて文句を言っている間に、人生の残りの日々が過ぎていく。