[東京 15日 ロイター] - 日銀の内田真一名古屋支店長は15日夕、本店で開かれた支店長会議後に会見し、東海地区経済には、人手不足に加えて設備不足の問題も目立ち始めていると語った。こうした需給の引き締まりが、賃金・物価の上昇に着実に波及しているとの認識も示した。

内田支店長は、好調な世界経済や円安傾向の定着を背景に、輸出関連が多い東海地区の企業は明るさを増しており、今年も日本経済の「先頭を走っていくと思う」と語った。

こうした中で、東海地区では「人手不足の問題に加えて設備不足の問題も目立ってきている」と指摘。人手の確保や設備投資は早目に動いた方が「有利な状況にある」とし、「早い者勝ちが現実になってきた。デフレ脱却に向けて望ましい動きが起きている」との認識を示した。

企業は人手不足を背景に、省力化投資やサービスの効率化などに努めているが、過去最高水準にある企業収益や生産性の向上を背景に「賃金が上がる環境は昨年以上に十分に整っている」と強調。物価面でも「生産性の向上を伴いながら、物価にも少しずつ反映していく動きが強まってきているのが実感だ」とし、需給の引き締まりが賃金・物価に着実に波及しているとの見方を示した。

東海地区は好景気が続く中でも「バブル的な状況は基本的に起きていない」と述べる一方、低金利政策の長期化によって金融機関収益への影響が累積的に出てくるとし、「現段階で金融仲介機能はしっかり働いているが、影響をよくみていく必要がある」と語った。

(伊藤純夫)