日本的なサービスに深く感動

 うちの事務所の昨年のお歳暮は、リンゴやラフランスなど旬の果物の詰め合わせだった。

 12月初旬にデパートに配送を頼んだ。年末最後の出勤日に、宅配便会社ヤマト運輸から電話がかかってきた。とあるお客さんのところに何度も配送したが、不在なのでどうしましょうか、という連絡だった。どうやらその人が引っ越ししてしまったようで、それではそのお歳暮を私のところに戻してください、と頼んだ。その日は仕事納めだったので返送先は自宅にした。

 夜、自宅に戻って家内にその一件を説明すると、家内から、ヤマト運輸からすでに連絡があった、と言われた。家内の話によると、荷物の中にあるリンゴはたぶん大丈夫だろうが、ラフランスは心配なので、年明けてから新しい商品を用意して届ける、と言われたそうだ。

 びっくりした。何度も荷物をお客さんがいないところに送付し、さらにコストをかけて私のところに返送してくれる。それだけでも感激しているのに、中の荷物の内容まで心配してくれて、新鮮な商品を用意して返送するとなると、企業は大変ではないか、と思わず心配してしまった。同時に、この日本的なサービスに深く感動を覚えた。

 年が明けると新鮮な果物が送られてきた。そのラフランスを毎朝食べながら、ヤマト運輸のサービスの凄さを噛み締めている。

「微博」にあふれる驚きの声

 このことを中国のSNSである「微博」に書いたら、フォロワーたちがたいへん 驚いた。フォロワーたちの声の一部を拾ってみた。

「称賛すべき、人にやさしいサービスだ。一人のお客さんの心を掴むことで、多くの潜在的なお客さんに影響を及ぼし、そして彼らを掴んだ」
 「これこそ日本の人にやさしいサービスだ」