1月17日、世界の主要国の間で、軍事衝突も含めた政治・経済対立が起きるリスクが急速に高まっていると、世界経済フォーラム(ダボス会議)は「グローバルリスク報告書」で指摘した。写真は韓国と北朝鮮の軍事境界線に接する非武装地帯(DMZ)で2011年12月撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[ベルリン 17日 ロイター] - 世界の主要国の間で、軍事衝突も含めた政治・経済対立が起きるリスクが急速に高まっていると、世界経済フォーラム(ダボス会議)はスイスで開催される年次総会を前に公表した「グローバルリスク報告書」で指摘した。

 同報告書は、異常気象や気温などの環境の脅威から、経済格差やサイバー攻撃まで、2018年に想定される最大のリスクのいくつかに焦点を当てた。

 特に注目されるのは、この1年でトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長の言葉の応酬が激化したことで、急激に高まった地政学的な懸念だ。両者の間の緊張関係は、この数十年で核戦争の危機を最大に高めたといわれている。

 トランプ大統領はダボス会議最終日の26日にスピーチを行う予定だ。同会議には、70ヵ国の首脳のほか、著名人や企業経営者、金融トップなどが出席する。

 同報告書は、政府や企業、学界や非政府組織などの専門家計1000人近くを対象にした調査に基づいている。それによると、調査対象者の93%が、2018年には主要国間の政治・経済の対立が悪化すると予想。40%が、こうしたリスクは大きく上昇していると答えた。

 約79%が、国家間の軍事衝突のリスクが高まっていると回答。報告書は、朝鮮半島の脅威のほか、中東での新たな軍事衝突の恐れを指摘している。

 また報告書は、世界中で「カリスマ的強権政治」が台頭しているとした上で、ルールにのっとった多国間主義への支持が弱まったことで、政治や経済、環境面でのリスクが一層悪化していると指摘した。