動画を見ながら、マネしてみよう

試しにYouTubeなどで「phonics」と検索してみてください。かなりの数のフォニックス動画がヒットするはずです。まずはこれらを使ってお子さんと練習してみてもいいでしょう。
たとえば、上位に表示される「Phonics Song」(KidsTV123)は、2017年11月時点で視聴回数が1.9億回、「Phonics Song2」は4.9億回を記録しています。大流行した「PPAP」(ピコ太郎)ですら1.2億回ですから、世界中の親御さんがどれほど子どものフォニックスに関心を持っているかがよくわかると思います。

そのほかフォニックス用の教材をいくつかご紹介しましょう。気に入ったシリーズのものを使い、それに沿って進めていくことをおすすめします。

▼Hooked on Phonics - Learn to Read(Hooked on Phonics)
アメリカで最も有名なフォニックス教材シリーズです。レベルは1~8まであり、それぞれにDVDと10冊程度の絵本がついています。ストーリーに出てくる単語があらかじめ紹介されており、「子どもが自分で読めるようにする」というコンセプトでつくられています。
フォニックス初心者の場合は「Pre-K Complete」(ネイティブの3~4歳向け)からスタートしてみましょう。このレベルが楽しめれば、そのまま「Kindergarten」、さらには「1st Grade」へと進んでください。

▼Oxford Reading Tree - Floppy's Phonics(Oxford University Press)
こちらはイギリスの小学校で「国語」教科書として使われている定番コンテンツです。いくつかのシリーズがありますが、フォニックスが初めての方は「Floppy's Phonics」(6レベル)の「1+」からはじめてみてください。なお、Oxford Reading Treeについて詳しく知りたい方は『イギリスの小学校教科書で始める 親子で英語絵本リーディング』(古川昭夫・宮下いづみ/小学館)も参考にしてください。

▼Jolly Phonics(Jolly Learning Ltd.)
綴りにはこだわらず、50の音から学ぶ「シンセティック・フォニックス」の教材シリーズ。文字の音それぞれにアクションをつけて覚えるのが特徴です。歌やワークブックなどさまざまなシリーズ教材がありますが、まずは音声付きのソングブック(Jolly Songs)からはじめましょう。より詳しく知りたい親御さんは、『はじめてのジョリーフォニックス――ティーチャーズブック』(ジョリーラーニング/東京書籍)も参照してください。

※注:本記事の内容は『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』から抜粋・再構成したものです。記事中の参照文献・おすすめ教材などは、こちらのサポートページでご確認いただけます。
「世界最高の子ども英語」専用サポートページ
https://booksdiamond.wixsite.com/childenglish

【著者紹介】斉藤 淳(さいとう・じゅん)
J PREP斉藤塾代表/元イェール大学助教授/元衆議院議員。
1969年、山形県生まれ。イェール大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。研究者としての専門分野は比較政治経済学。ウェズリアン大学客員助教授、フランクリン・マーシャル大学助教授、イェール大学助教授、高麗大学客員教授を歴任。
2012年に帰国し、中高生向け英語塾を起業。「第二言語習得理論(SLA)」の知見を最大限に活かした効率的カリキュラムが口コミで広がり、わずか数年で生徒数はのべ3,000人を突破。海外名門大合格者も多数出ているほか、幼稚園や学童保育も運営し、入塾希望者が後を絶たない。
主な著書に、『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』(ダイヤモンド社)のほか、10万部超のベストセラーとなった『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(KADOKAWA)、『10歳から身につく 問い、考え、表現する力』(NHK出版新書)、また、研究者としては、第54回日経・経済図書文化賞ほかを受賞した『自民党長期政権の政治経済学』(勁草書房)がある。