1月24日、ムニューシン米財務長官がドル安は米国にとって「好ましい」と発言したことを受け、市場ではドル売りが進んだ。写真は2017年6月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 24日 ロイター] - ムニューシン米財務長官が24日、ドル安は米国にとって「好ましい」と発言したことを受け、市場ではドル売りが進んだ。だが弱いドルは、米国経済にとって長期的な景気押し上げ要因とはならないだろう。

 米財務長官がこのような発言をするのは極めて異例であり、これまで貿易相手国に対して市場開放を迫りつつも、「強いドル政策」を維持してきた歴代政権の公式見解からの変わり目を示したものと受け止められている。

「歴代の米財務長官は常に、弱いドルではなく、強いドルを好む発言をしてきた」と、みずほ(ニューヨーク)の為替ストラテジスト、サイリーン・ハラリ氏は指摘する。

 弱いドルは、米国企業の輸出競争力を高める一方で、世界最大の準備通貨としての米ドルの地位を弱め、トランプ大統領の保護主義的な貿易政策に対する懸念を増幅する恐れがある。トランプ大統領は26日にスイスで行われている世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で演説する予定だ。

 同大統領は23日、中国などアジア製の低価格製品に対抗するため、ソーラーパネルと洗濯機の輸入を制限するための関税措置を発表したばかりだ。

 ドル安は、株式や社債などのリスク投資にも影響を及ぼす可能性がある。

「ドル安が加速すれば、海外資金の流入は急激に低下し、金利の急上昇を招くことで、市場がショックを受け、株式などリスク資産に予期せぬ価格下落が起きかねない。そうなれば、成長の足が引っ張られるだろう」。資産運用会社グッゲンハイム・パートナーズのグローバル最高投資責任者スコット・マイナード氏はそう説明する。