1月23日、米国防総省は、中国が領有権を主張する南シナ海の岩礁や島の近海で最近行った哨戒活動を、大ごとにしたくない構えだが、中国政府は大きく反発。写真は米駆逐艦「ホッパー」。2006年9月に撮影。米海軍提供(2018年 ロイター)

[香港/北京 23日 ロイター] - 米国防総省は、中国が領有権を主張する南シナ海の岩礁や島の近海で最近行った哨戒活動を、大ごとにしたくない構えだ。だが中国政府は大きく反発。専門家からは、中国がこの海域で実効支配を一層強化する正当化をもくろんでいるとの見方が出ている。

 中国政府高官は、米国が行った直近の「航行の自由」パトロールを公表。米海軍のミサイル駆逐艦「ホッパー」が先週、中国が領有権を主張する南シナ海のスカボロー礁(中国名:黄岩島)の12カイリ以内の海域を航行したとして抗議した。スカボロー礁はフィリピンの西に位置し、同国政府も領有権を主張している。

 米軍による哨戒活動が、米政府ではなく中国政府により公表されたのは最近では2度目だ。こうした情報は、以前は米側が発表またはリークしていた。

 米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)の安全保障専門家ボニー・グレーザー氏は、トランプ米政権は定期的かつ目立たせずにパトロールを行う方針だが、中国側はこれを逆手に取って軍事的な目標を前進させようとしていると指摘する。

「それ以外の結論は考えにくい。トランプ政権は、こうしたパトロールを実行しながら、南シナ海で中国側の行動をどこまで許容するか方針を固めていない。そして、中国はそれを見抜いているようだ」と、同氏は言う。

 中国外務省の陸慷報道局長は声明で、南シナ海での「主権を断固守るため必要な措置」を講じると述べた。