旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理
【第13回】 2012年1月20日 車 浮代

「蓮根」は慶事に欠かせぬ縁起物野菜、
ビタミン・ミネラル豊富で効能も抜群!

 世界最古の花が、日本にあるのをご存知ですか?

 今をさかのぼることおよそ60年前の1951年。

 千葉検見川東京大学グランドの落合遺跡から、2000年以上前の弥生時代のハスの実が3粒発見され、ハスの権威者でもある大賀《おおが》一郎博士がそのうちの1粒の発芽に成功。

 翌1952年、見事に薄紅色の花を開花させ、アメリカのLIFE誌に「世界最古の花・生命の復活」として掲載され、世界の注目を浴びました。

 このハスは、博士の名前をとって「大賀ハス」と命名され、1954年に千葉県の天然記念物に、1993年には千葉市の花として制定されました。

 現在大賀ハスは千葉公園に移植され、毎年6月下旬から7月の午前中(ハスは午後には花を閉じてしまいます)、大輪の花を咲かせています。

蓮根くるみみそ(『料理伊呂波包丁』より)
【材料】蓮根…50g/くるみの実…10個(もしくは練りくるみ大さじ2/みそ…小さじ1/水…小さじ1/一味または七味唐辛子…少々
【作り方】①蓮根は皮をむいて1mm幅の輪切りにし、水にさらしてから沸騰したお湯で6~7分茹でる。②くるみはすり鉢でなめらかになるまですり、味噌と水を加えて練る。③1と2を和え、仕上げに一味唐辛子を振る。

 前置きが長くなりましたが、蓮根とはハスの地下茎に当たります。

 江戸時代も「蓮の根」などと呼ばれておりましたが、実は根ではなかったのですね。

 そもそもハスとは、「ハチス」が短縮された名前です。

 花が散り、実をつけた花托《かたく》の様子が蜂の巣に似ていることから、古くは「蜂巣《はちす》」と呼ばれており、古事記には「波知須」という文字で表記されています。

 2000年前のハスは観賞用に楽しまれていたものでしたが、食用としての蓮根が中国から伝わったのは鎌倉時代のようです。

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旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理

栄養価の高い旬の食材を、あまり手を加えずにいただく――。これが江戸料理の醍醐味であり、健康長寿につながる正しい食のあり方だと思います。このコラムでは、江戸料理と健康をテーマに、食材ごとの情報とレシピをご紹介していきます。

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