1月29日コインチェックから巨額の仮想通貨が流出した問題で、金融庁は同社に業務改善命令を出すとともに、再発防止のため国内の仮想通貨取引所を対象にセキュリティー態勢などの調査に着手した。写真は仮想通貨のイメージ画。2017年12月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 29日 ロイター] - コインチェックから巨額の仮想通貨が流出した問題で、金融庁は同社に業務改善命令を出すとともに、再発防止のため国内の仮想通貨取引所を対象にセキュリティー態勢などの調査に着手した。金融庁幹部は、別の取引所がサイバー攻撃を受ければ、業界そのものが沈みかねないと警戒する。しかし、業界団体は分裂しており、対応は遅れがち。今後、日本の仮想通貨取引所のセキュリティー対策が底上げされるかどうかは不透明だ。

極めて不十分な報告

 危機意識が低過ぎる――。28日、コインチェックから仮想通貨NEMが約580億円相当流出した経緯や今後の対応について報告を受けた金融庁幹部は、こう漏らした。

 26日にコインチェックからの仮想通貨の巨額流出が発覚すると、金融庁は実態把握に着手。同社に対して資金決済法に基づいて報告徴求を発し、事実関係と発生原因、顧客への対応、被害の拡大防止策、資金繰りの4点についてヒアリングした。 しかし、28日の報告は「極めて不十分だった」(金融庁幹部)という。

 コインチェックの大塚雄介COOは、被害にあった約26万人への総額約463億円の補償について、自己資金で行う方針を示したものの、金融庁には返済原資について具体的な報告をしていないという。