平昌五輪、日本選手の出身地に見る冬季五輪の特殊性

 平昌オリンピックの開幕が迫ってきた(9日開会式)。

 今回、日本は123人(男子=52人、女子=71人)の選手を送り込むが、メダル獲得有望な選手が数多くいる史上最強の布陣といわれている。

「史上最強」の呼び声も高い
平昌五輪の日本選手団

 日本が冬季五輪で最も多くのメダルを獲得したのは自国開催だった1998年の長野大会。金5、銀1、銅4の計10個を獲得した。アメリカのデータ分析会社・グレースノート社が1月末に発表した平昌五輪のメダル獲得予想によれば日本は、金2、銀8、銅4の計14個を獲るとしているし、日本のメディアの希望的観測を含む予想はそれ以上。史上最多のメダルラッシュが見られるといわれているのだ。

 確かに五輪前の大会の成績から見て、金を含むメダル獲得が有望視されている選手はかなりいる。スピードスケートでは女子500mと1000mの小平奈緒(31)、女子1500mの高木美帆(23)と女子のチームパシュート、ノルディック複合では渡部暁斗(29)、スノーボードハーフパイプでは平野歩夢(19)、男子フィギュアでは羽生結弦(23)、宇野昌磨(20)、ジャンプでは高梨沙羅(21)、伊藤有希(23)、レジェンドと呼ばれる葛西紀明(45)ら、実力者が顔を揃えている。

 また、この他にも国際大会で表彰台に上がった経験を持つ選手はいる。スノーボードでは前回のソチ大会で銀メダルを獲得した女子パラレル大回転の竹内智香(34)、男子ハーフパイプの戸塚優斗(16)と片山来夢(22)、女子スロープスタイルの鬼塚雅(19)とビッグエアの岩渕麗楽(16)、フリースタイルスキーではソチ五輪女子ハーフパイプ銅メダルの小野塚彩那(29)、男子モーグルの堀島行真(20)、遠藤尚(27)、スピードスケートではバンクーバー大会男子500m銅メダルの加藤条治(33)、女子500mの郷亜里砂(30)などだ。カーリングも男女とも世界選手権で好成績を収めた実績を持ち、メダルに手が届く位置にいる。五輪には独特の重圧があり実力を出し切れないこともよくあるため、過度な期待は禁物だが、史上最多のメダル獲得の可能性は十分あるのだ。