世界で最も苛酷、でも最もおもしろいヨットレースがあるマフレ(スペイン)とドンフェン(東風汽車/中国)がいまトップの座を争っている(写真=郡大二郎/ボルボカージャパン)

 

 趣味のひとつがヨットという富裕層は少なくない。日本でもクルーザーが好きなひとは多いが、欧米だと風の力だけを使うヨットをスポーツとして楽しむひとも少なくない。

 観戦するスポーツとしてもヨットレースの人気はかなり高い。もっとも有名なレースは3つと言われ、オリンピック、アメリカズカップ、そしてボルボオーシャンレースだ。

 ボルボオーシャンレースの特徴は、オフショア(外洋)と、インポート(湾内)ともいわれるインショアを組み合わせているところ。

 

世界で最も苛酷、でも最もおもしろいヨットレースがあるそもそも1973年に英国で始まり、2001―02年からボルボが主催者になっている

 

 トータル4万5000ノーティカルマイル(約8万3340キロ)をこなし、南極海では氷山との衝突の危険性など幾多の困難がある。

 2017—18年のレースは17年10月22日にポルトガル・アリカンテをスタート。リスボン、ケープタウン、メルボルン、香港・広州、オークランド、イタジャイ(ブラジル)を回る。

 さらにニューポート、カーディフ(英)、ヨーテボリ(ボルボ本社のあるスウェーデン)、そしてデンハーグ(オランダ)が最終地点。11のレグによって8カ月かけて世界一周する。

 ファンが注目するもうひとつの理由はオリンピックの金メダリストが多く参加していることだ。

 2017−18年シーズンの7チームのなかには、ピーター・バーリング氏、シャビ・フェルナンデス氏、マルチーヌ・グラエル氏らがいる。