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2012年の論点を読む

【テーマ12】
混戦の大統領選挙を米国民はどう評価しているか?
保守の本拠地・アリゾナで「オバマ再選阻止」を狙う
ティーパーティーの本音
――ジャーナリスト・長野美穂

長野美穂
【第13回】 2012年1月27日
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 今年11月6日投開票の米大統領選に、世界の注目が集まっている。1月3日の共和党アイオワ州党員集会を皮切りに、各党の大統領候補者を絞り込むための予備選が幕を開けた。再選を目指すバラク・オバマ大統領が率いる民主党に対して、政権奪回を狙う共和党は、ミット・ロムニー・前マサチューセッツ州知事や、元下院議長のニュート・ギングリッチら挑戦者が激戦を繰り広げている。民主党は再び勝利することができるのか。それとも共和党が「返り咲き」を果たすのだろうか。

 2008年の大統領選で共和党が敗退し、辛酸をなめたアメリカの保守層たち。そんな彼らが、オバマ政権への不満を表明し、全米で草の根的に広げたのが、「ティーパーティー運動」である。2012年のリベンジを期して、彼らはこの大統領戦にどう臨むのか。保守の本拠地・アリゾナで、ティーパーティーのメンバーたちを直撃した。彼らの本音からは、日本人には見えにくい米国大統領選の論点と、候補者それぞれに求められる課題が浮かび上がってきた。

共和党が強く保守層が中心のアリゾナ
盛り上がる「オバマ再選阻止」の気運

メキシコに接するアリゾナ州のシンボルは、サボテン。西部劇の時代を彷彿とさせる。

 メキシコと国境を接するアリゾナ州。砂漠の地ににょきっと生える野生のサボテンと、雄大なグランドキャニオンを観光資源に持つこの土地は、「ワイルド・ワイルド・ウェスト」とも呼ばれ、ジョン・ウエインの西部劇映画の舞台としても有名だ。

 政治的には共和党が強く、保守層が中心の土地柄、つまり真っ赤なレッドステイトである。州代表の上院議員は、お馴染み共和党のジョン・マケイン。2008年の大統領選でオバマと闘って敗れた、あの人である。

 そんなアリゾナの州都、フェニックスの郊外で、オバマ再選阻止を目指し、草の根活動をする保守派の人々がいると聞き、早速会いに行ってみた。


 「ウェルカム!!」

 約束の場所であるイタリアンレストランに着くと、紺のブレザーとカーキ色のズボンで決め、きちんとネクタイをしたおじ様たちが、駐車場で待っていた。 さすが保守派。全米どこであろうと、時間きっかりに「正装」で現れるのがコンサバティブのお約束。それはまるで彼らのDNAに刻み込まれているようだ。

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長野美穂(ながの・みほ)/東京の出版社で雑誌編集記者として働いた後、渡米。ミシガン州の地元米新聞社でインターン記者として働き、中絶問題の記事でミシガン・プレス・アソシエーションのフィーチャー記事賞を受賞した。その後独立し、ネイティブ・アメリカンの取材などに没頭。ボストン大学大学院を経て、イリノイ州のノースウェスタン大大学院でジャーナリズムを専攻。カリフォルニア州ロサンゼルスの米新聞社での記者を務め、フリーランスジャーナリストとして活動している


2012年の論点を読む

2012年は、世界中がまれにみる政治の季節を迎える。1月の台湾総統選に始まり、ロシア、フランス、アメリカ、韓国では大統領選、中国でも政権交代が行われる。金正日亡き後の北朝鮮情勢からも目が離せない。不透明感が高まるなか、国際関係はいかに変化するのか、ユーロ危機は終息するのか、中国は景気後退に陥らないのか。そして、震災復興需要をテコに日本景気は上向くのか。12年は昇龍の年となるか、臥龍で終わるのか、まさに剣が峰に立つ。課題山積する12年の論点を読み解く。

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