[8日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は8日、賃金とインフレが上昇し始めるまで連邦準備理事会(FRB)は利上げするべきではないとし、米経済はそうした状態からは「程遠い」との考えを示した。

同総裁は賃金の伸びが鈍く、インフレ率が2%としているFRBの目標を下回るなか「なぜ経済を冷え込ませるのか」と指摘。賃金とインフレの上昇からはまだ程遠い時点にあるとの認識を示したほか、減税により賃金と雇用が押し上げられるのか判断するのは時期尚早との見方も示した。

前週2日発表の1月の雇用統計では、非農業部門の就業者数が前月比20万人増と市場予想の18万人増を上回ったほか、1時間当たり賃金の平均は前年同月比2.9%増と、2009年6月以来8年7カ月ぶりの大幅な伸びとなった。ただ平均週労働時間は12月の34.5時間から34.3時間に減った。

カシュカリ総裁はこれについて、賃金上昇の初期の兆候である可能性はあるとしながらも、労働時間の短縮も示されたため、大きな影響を持つ経済指標ではなかったとの認識を示した。

また、金融危機とその後の景気後退(リセッション)による「心理的な傷跡」により、家計が借り入れに消極的になり、企業が賃金などの引き上げをためらっている可能性があると指摘。ただ、トランプ政権の減税措置で楽観的な見方が膨れ上がったことに驚きを覚えているとした上で、こうしたことがプラスの影響を及ぼす可能性があるとの見方も示した。

カシュカリ総裁は昨年の連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ決定に反対票を投じている。同総裁は今年のFOMCでは投票権を持っていない。

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