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現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則

ビジネスの現場で「かめはめ波」が炸裂する日

安間裕
【第2回】 2012年2月1日
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 みなさん、AR(Augmented Reality:拡張現実)という言葉はご存知でしょうか。

 VR(Virtual Reality:仮想現実)が、空想の世界を、自由に、あたかも実在するかのように作ることに対し、ARは、コンピュータを使って、現実世界に加筆していくことだと解釈いただければわかりやすいのではないかと思います。

 もっともわかりやすい事例は、ドラゴンボールの「かめはめ波」です。カメラの前で「かめはめ波」を打つマネをすると、映し出される映像では、コンピュータによりリアルタイムで画像合成され、本当にリアルな「かめはめ波」を打っているように見える。

 ちなみに、日本のARの技術者の方々と話していておもしろかったのは、彼ら曰く、本当に「かめはめ波」を打つことが子供の頃からの夢で、それを現実のものにしたくてARの研究を始めたとのこと。まさか、亀仙人がARを進化させるモチベーションだったとは、世の中、びっくりです。

 実は、この「かめはめ波」だって打てるARは、今後の「リアルタイム・ビジネス」の進化に、大きく貢献することになると、私は確信しています。しかしながら、幸か不幸か、いまだに「これだ!!」という活用形態は登場していないのではと思っています。

 このコラムでは、3回に分けて、「リアルタイム・ビジネス」を実現する、先端ITの代表的な武器の一つであるARについて、書いていきます。

ARの3つのかたち

 私の勝手な分類ですが、ARには、「拡張現実」と呼べるものと、どちらかと言うと「補強現実」と呼んだほうがよいものがあり、さらに三つめとして「現実拡張」と言う、似て非なる新たなARが欧米で登場してきています。

 <第1回>
まず一つめの「拡張現実」ですが、これは、「かめはめ波」です。現実の世界を、スマホやPC、タブレット端末を通して透かしてみると、あたかも、現実に存在するかのように、その場で3Dの動画などが合成されるというものです。欧米では、既に、たとえば「洋服や時計のバーチャル・フィッティング」がECやカタログ販売などにも使われています。それだけではない、多くの事例が、数多く登場しています。あとで、詳しく、解説します。

 <第2回>
次は、「補強現実」です。これは、たとえば、スマホに「近くのおいしいレストラン」とかって入れて、カメラみたいにスマホを通して街を見渡すと、街の風景の中に「レストラン」マークがたくさん出てきて、そこをクリックすると、「ここは何がおいしいのか」とかが案内される、といった、現実の世界に対して情報を付加していくものです。これと、「かめはめ波」型が融合されたARが、もっともビジネスに近いものとして、欧米ではいろいろな形で取沙汰されています。これも多くの事例の中から、面白そうだと思うものを、次回に解説していこうと思っています。

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