[シドニー 9日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は9日発表した四半期金融政策報告で、失業率が従来予想よりもやや速いペースで低下するとの見通しを示した。

ただ、基調的インフレ率が2019年半ばまでに目標である2─3%の下限に達するとは引き続き見込んでおらず、利上げはまだ当分行われないことを強く示唆した。

中銀は失業率が2018年半ばに5.25%へ低下し、2020年まで同水準にとどまると予想。

11月の報告では2019年半ばまで5.5%にとどまるとみていた。

国内総生産(GDP)伸び率見通しは、11月報告からほぼ変わらず。

基調的インフレ率については2020年半ばまでは2.25%に到達しないと予測している。

ロウ総裁は「インフレ率は引き続き低く、この状態はなお当分続く可能性が高い」との見解を示した。

報告はまた、「経済が完全雇用の状態に達し、インフレが目標の中央に回帰するまでには時間がかかる」としている。

同国のインフレ率は2年以上にわたって中銀の目標を下回っており、2016年8月に中銀が政策金利を過去最低の1.50%に引き下げた唯一最大の理由だった。

報告は「中銀理事会は最近の会合でキャッシュレートを現行水準に据え置くことが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と整合すると判断した」と説明した。

ロウ総裁は8日にも、経済成長の加速によりインフレ率は緩やかに上昇し、失業率は低下すると見込んでいるものの、目先の利上げを支持する「強い根拠」はないとの見解を示している。

中銀は一方、今後1─2年のGDP伸び率が3%超に加速することに自信を示した。

四半期報告はその根拠として、世界経済成長率の幅広い上昇、商品(コモディティー)相場の上昇、政府によるインフラ支出を挙げた。

また、企業利益は急増しており、ビジネスの信頼感や景況感を示す指標は力強いと指摘。鉱業ブーム終了に伴う悪影響も後退しているとの認識を示した。

こうした要因すべてが豪国内での雇用の急増につながっている。

中銀は雇用市場が引き続き拡大すると予想。ただ、余剰資源(spare capacity)は2020年まで持ち越されるとみており、「余剰資源の減少が賃金上昇圧力の強まりにどの程度反映されるかは不透明だ」と指摘した。

この不透明感が「インフレ率と消費のけん引役であると家計所得の伸び、ひいてはGDP伸び率見通しに影響する」としている。

*内容を追加しました。