ゴミ分類をめぐる議論では、日本を含めた海外の事例や取り組みが紹介されることが少なくなく、日本を観光や会議で訪れた政府官僚、大学教授、企業家などと話をすると「ゴミ分類をめぐる市民の意識・行動や公共空間におけるシステム・取り組みに感銘を受けた、中国も即模倣、実践すべきだ」という具合に感想を共有してくれる。経済成長する過程で複雑に積み重なる社会問題を解決する上で、中国は少なくとも外に学ぶ姿勢を戦略的に保持してきている。

医療では
予約診療サービスを増やす

 【医療】では「国家衛生計画生育委員会が2018年に三級病院(筆者注:複数の地域にまたがって高水準の専門的医療衛生サービスを提供し、高等教育、科学研究任務を執行する総合病院)が予約診療サービスの比率をより一層増加させること、時間帯に基づいた予約診療と予約検診を集中的に行うこと、予約の時間帯は1時間単位まで正確に定めることを推進する」と謳っている。

 注釈したように、「三級」は決して“三流”ではなく、診察・教育・研究を同時に行う、複数の地域に支部を持つ高水準の病院である。日本においては「1時間単位の予約診療」など当たり前だろう。

 私が帰国時に通う田舎の歯科医院ですら、次回診察を1ヵ月以上後に控えていても、「それでは、次回診療はX月Y日午後2時40分でよろしくお願いいたします」という具合に、受付の方がこちらの都合に配慮しつつ丁寧に対応してくれる。

 私自身中国の病院や医療の事情に詳しいわけでは全くないが、これまで北京や上海近郊で数回、比較的良い、おそらく三級病院に属していると思われる病院で診療してもらった経験からすると、病院内の秩序、手続き、サービス、態度などを含めかなり混乱しており、物事が予定・予約通りに運行しているとは感じられなかった。