[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、前週に大幅な売りに見舞われた米株式市場が上昇したことでリスク選好度が回復する中、安全資産として買われていたドルが軟調となった。

前週はあらゆる資産クラスに対する大幅な売りが出たことで、神経質になった投資家が比較的安全とされる米資産に買いを入れたことなどがドルの支援要因となっていた。

この日はユーロが上向いたことでドルの上昇に歯止めがかかった。ウエルズ・ファーゴ証券(ニューヨーク)の外為戦略部門責任者、ニック・べネンブローク氏は「年初は他の主要通貨が堅調に推移するなかドルは防衛を迫られていたが、この日はこうしたトレンドが再び戻ってきた」としている。

ただアナリストは、ドルの前週の上昇が継続する余地が残っていたとしても、ドルの全般的な下向きトレンドが変わることはないと指摘。TD証券(トロント)の北米外為戦略部門責任者、マーク・マコーミック氏は「米国のファンダメンタルズ(基礎的条件)は良くなっており、少なくともドルの安定化は正当化される。ただそれでも『弱気市場のなかでの調整』とあると考えている」と述べた。

リスク選好度の回復はドルの重しになった一方、高利回りの新興国通貨のほか、豪ドルやカナダドルなどの資源国通貨に対しては押し上げ要因となった。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.28%低下の90.189となっている。

ユーロ/ドル<EUR=>は前週9日終盤から0.25%高の1.2284ドル。一時は1.2296ドルまで上昇した。

ドル/円<JPY=>は0.09%安の108.69円。下落したものの、前週9日につけた 昨年9月11日以来の安値となる108.05円は上回っている。

コメルツ銀行のアナリストは、インフレを巡る懸念が近く払しょくされる公算は小さいため、外為市場でボラティリティーが高まった状態に慣れる必要があるとの見方を示している。

ドル/円 NY終値 108.64/108.67

始値 108.64

高値 108.80

安値 108.45

ユーロ/ドル NY終値 1.2291/1.2293

始値 1.2267

高値 1.2297

安値 1.2236

(表はロイターデータに基づいています)