従って、インフルエンザ感染がわかったら、すみやかに患者を「隔離(自己隔離でもいい)」することが重要。最近は“マスク役立たず論”もあるが、院内感染防止用マニュアルをひもとくと「空気感染」対策では、患者に対して医療用のサージカルマスクの着用が、医療者にはそれ以上に強力なレスピレーター(呼吸器保護具)である「N95マスク」着用が推奨されている。

 汚染源だらけの病院でマスクが有効なのだから、普通の社会生活でも感染を拡大させないための効果が期待できる。

 ただし着用済みのマスクは汚染源になるので、1日1枚使い捨て、他人に触らせない(外したときは袋に収納する)、また着脱時はひも部分を持ち、ウイルスが付着している布面には触れない、を心がけること。

気分は外科医かER
手指洗いを徹底しよう

 感染予防対策としては、物理的にウイルス除去する手指洗いが効果的だ。水道水を出しっぱなしにして普通の石けんを使い、手指を20秒以上こすり洗いする方法で、気分は外科医かER緊急救命室である。実際、流しっぱなしの水と石けんで手指を洗った場合、手洗いなしと比較して、ウイルスの感染力を100分の1未満に抑えることができる。

 洗い方だが、(1)流水で手指をぬらし、普通の石けんをつける、(2)石けんを泡立て、手のひら、甲、指の間、指先、爪の間まで塗りつける。爪の間に石けんを行き渡らせるには、泡を盛った手のひらを引っ掻くといい、(3)手を20秒間こすり合わせる──数えるのが面倒な人はハッピーバースデーを2回歌いきる間と覚えておこう、(4)流水で手をきれいにすすぐ、(5)ペーパータオル、清潔なタオルで拭く、という手順だ。

 近くに水道、石けんがないときに備え、アルコール含有量60%以上の洗浄液やウエットティッシュを用意しておくといい。手指洗いのタイミングはマスクに触った後、食事の前後、鼻をかんだり、咳、くしゃみをした後、である。